本日の四字熟語「孟母三遷(もうぼさんせん)」 | 東京スズメ倶楽部の「本日の四字熟語」

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四字熟語で語り、そして覚えます。

ヨジジュクガーです。


今日もまた、珠玉の四字熟語を紹介したいと思います。


【本日の四字熟語】
孟母三遷(もうぼさんせん)


意味: 子供のため最善の環境を整えることのたとえ。

孟母三遷


「うちの子は警察官にはさせませんから!」



出典は『列女伝』です。



孟子の家は墓地の近くにあり、孟子はいつも葬式ごっこをして遊んでいました。


孟子の母は「この子が住むにはふさわしくない」と考え、引っ越すことにしました。


新しい家は市場の近くにあり、孟子は商売ごっこをして遊びました。


孟子の母は「この子が住むにはふさわしくない」と考え、再び引っ越すことにしました。


新しい家は学校の近くにあり、孟子は学生がやっている祭礼の儀式や、礼儀作法の真似事をして遊びました。


孟子の母は「ここならあの子にぴったりだわ」と考え、ここに腰を落着けることにしました。



これが「孟母三遷」の教えです。



しかし、これで終わりではありません。さらに続きます


その後、孟子は成長し、孟子の母は孟子を他国へ学問にやりました。


あるとき、孟子は母が恋しくなり、母のもとへ帰って来ました。


織物を織っていた孟子の母は孟子の姿を見ると、一瞬は喜びましたが、すぐ「学問はしっかり出来ましたか」と問いただしました。 


孟子は、「いくらやっても駄目なので帰ってきました」と答えました。


これを聞いた孟母は、いきなり刃物をとりあげ、織物を途中で切ってしまい、孟子に言いました。


「ごらんなさい、この布を。お前が学問を途中でやめるのも、この織物を途中でやめるのも、結果は同じなのですよ」
 
その後、孟子は六経を学び、儒家を代表する人物となりました。


母親もすごいですが、その期待にこたえた孟子も立派です。



現代の受験戦争の起源は古代中国にあったと言えるかもしれません。



しかし、昔と違い、現代は受験戦争に勝っても、就職戦争にも勝たないといけないので大変です。



そしてそれは日本に限りません。



中国で人気のIT企業ファーウェイ(華為)の新規採用は以下のステップで進みます。



1.採用HPからのエントリー


2.筆記試験


3.面接(複数回で合宿もあり)


4. 会社見学



競争率が高く、理系の名門校で好成績を残していないと勝負にならないそうです。



孟子の母が現代にいたらどう思うのでしょうか・・・。



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