[東京 24日 ロイター] -
日経平均<.N225>
終値 14404.99 -141.28
寄り付き 14563.25
安値/高値 14367.13─14563.25
TOPIX<.TOPX>
終値 1164.9 -8.91
寄り付き 1174.47
安値/高値 1160.98─1174.86
東証出来高(万株) 191401
東証売買代金(億円) 16017.19
東京株式市場で日経平均は反落。日米首脳が環太平洋連携協定(TPP)交渉で閣僚級協
議を継続すると明らかにしたことを受け、先物主導で下げ幅を拡大した。もっとも短期筋
の売りが出ただけとの見方も出ており、下値は限定された。市場は薄商いが続いており、
投資家の決算見極めムードが強まる一方、好業績銘柄を拾う動きもみられるという。
前場は前日終値を挟んで一進一退となったが、後場寄り後から始まった安倍晋三首相
とオバマ米大統領の記者会見を受け、日本株は徐々に下げ基調を強めた。日米首脳はTP
P交渉をめぐり、閣僚級協議を継続することで一致。朝方には米当局者がTPPをめぐる
日米交渉について「一定の進展があった」と発言するなど、市場の一部では大筋合意への
期待感が高まっていただけに、「合意に至らなかったことで失望感が出た」(アイザワ証
券・投資リサーチセンター長の飯田裕康氏)という。
もっとも売り崩す向きは限定された。マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木
隆氏は「もともとTPPに進展があればポジティブ・サプライズとみられていただけで、
大きな期待感があったわけではない。後場の下げはイベントドリブン型の短期筋が失望し
たふりをして売りを出したに過ぎない」との見方を示す。日経平均は一時179円安まで
下値を切り下げたが、その後は買い戻しなどでやや値を戻した。
本格化する国内企業決算を前に投資家は足踏み状態で、東証1部の売買代金は9営業
日連続で節目の2兆円を下回った。ただ個別銘柄では好業績銘柄を拾う動きも出始めてい
るという。午後2時に2014年3月期の大幅増益決算を発表したJFEホールディング
ス <5411.T>がしっかり。決算内容が見直された日本電産<6594.T>も堅調に推移した。市
場では「全般は未だ様子見だが、個別対応が目立ち始めている」(準大手証券)との声が
出ている。
個別銘柄では、東芝<6502.T>が後場一段安となった。ダイヤモンドオンラインが、東
芝が原子力事業のビッグプロジェクトで最大600億円規模の減損リスクが顕在化してい
ると報じ、警戒感が強まった。三陽商会<8011.T>は、英高級品小売りのバーバリー<BRBY.
L>と契約見直しと報じられ、急反落した。
東証1部騰落数は、値上がり692銘柄に対し、値下がりが962銘柄、変わらずが
154銘柄だった。
(杉山容俊)
((