もしかしたら本当に夢だったのかもしれない。お店に行って食事をしたことは確かだが、告白はしていないんじゃないか。

もちろん、現実にはそんなことはなく有里さんから保留という結論をいただいている。手を繋いだことも夢ではない。

保留したときの態度と自然と手を繋いでくれる態度。このギャップ、女心はよくわからない。有里さんの態度の意味を考えながら部屋に着く。

「あ、ホームページホームページ。」

パソコンの電源を立ち上げ、インターネットに接続する。お店の名前を検索するとホームページが見つかった。内容が早速更新されている。

今日は常連のお客さまが遊びにいらっしゃいました。とタイトルが付けられている。

自分が絵を描いていて、有里さんがそれを微笑みながらのぞき込んでいる写真。有里さんが絵を描いていて、自分が感心しながら絵を見ている写真。

2枚が店主のコメントとともにあがっていた。

まだ誰も書いていないコメント欄には、今日はお世話になりました。楽しかったです。とお礼を入れておいた。

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