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今回は、入れ歯の不適合について書きます。
入れ歯のほとんどは、噛み合わせの力を歯茎(粘膜)で支えます。
粘膜は可動性があるので、通常入れ歯は噛むことにより動きます。
入れ歯を装着して食事をしたとき、粘膜に痛みを生じるのは、入れ歯と粘膜がぴったりと合っていないためです。
このような場合、入れ歯の不具合が分かりやすいので、そのまま放置することはまずないと思います。
入れ歯が当たるところを削って調整をすれば、たちまち痛いのは無くなります。
入れ歯で一番厄介になるのは、緩い入れ歯を長期に使い続けることです。
入れ歯が緩くなった状態で使い続けると、噛み合わせによる不正な力が顎の骨にかかり続け、その結果、顎の骨が痩せ細っていってしまうのです。
入れ歯が緩い原因は、大きく2つに分けられます。
①入れ歯と顎の粘膜がぴったりとフィットしていない
②噛み合わせが合っていない
入れ歯でお悩みの方に時々見受けられるのが、入れ歯そのもののフィットは良いのに、入れ歯が緩いと訴えるケースです。
特に、総入れ歯の維持・安定は、噛み合わせの安定にかかっているといっても過言ではありません。
噛み合わせの悪い入れ歯を使い続けると、入れ歯が口の中で暴れてしまい、顎の骨が吸収を起こすのです。
特に、奥歯がすり減ってしっかりと噛み合っていない入れ歯は、前歯部が強く当たり、上顎前歯部の歯茎がブヨブヨになる「フラビーガム」になります。
フラビーガムになった顎は、入れ歯の安定を得るのが難しく、その多くは難症例となります。
例え入れ歯であっても、定期的な検診を受け、噛み合わせの診査をお受けになることをお勧めいたします。