日本人の平均寿命と健康寿命の差は、男性で約9年、女性で約13年くらいとなっています。
年齢が上がるにつれ、様々な全身疾患を抱えるようになり、また多くの薬を服用しています。
高齢になると、認知力と運動機能の低下により、口腔清掃は上手にできなくなってきます。
高齢者では、一生懸命口腔清掃指導をしても、簡単に磨けるようにはなりません。
口腔清掃が不良になると、特に根面齲蝕(こんめんうしょく:歯根の虫歯)が起こりやすく、あっという間に歯がボロボロとなり、抜歯が避けられなくなります。
しかしながら、高齢者は多くの様々な基礎疾患を抱えているため、そう易々と抜歯をすることも出来ないのです。
場合よっては、抜歯をするために全身麻酔が必要になります。
すなわち、外来では治療が出来なくなってしまいます。
生半可に歯が残っていることで、痛くて咬めず、入れ歯も作れず、しかも抜くことも出来ないという事態に陥ることもあるのです。
健康なうちから歯を大切にし、健康寿命を迎えてもなお自分の歯で食事が出来るように、しっかりとメンテナンスをしていきましょう。
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