S vs S Reloaded:The Borderline 2-3-2/痛ましき八月2017
Spy vs Spy Reloaded Series:A Private Little Affair~
The Borderline "Pros & Cons"
「俺たちは辿り着いた~ボーダーライン(一か八か)」
[Ⅱ.IK side]
Act 3 Scene 2 そしてTは叱る
…必要とあらば?俺は奴に問うた「兄弟も売るのか」
『ウラジーミル』『ワーニャ』貴方を仰ぐように見上げ
「貴様は、取り立てられていたはずだ。なのに」慕った
「結局、国の立場も忠誠も捨てた」立派な学者…なのに
「T.H.R.U.S.H.[スラッシュ]…そんな、世界悪の組織に
堕ちてしまったというのか!」「これでも幹部なのだ…。
だが…お前の言う通り堕ちて落ちぶれて、しまったらしい。
もう…光は、見えない。この目が開いていようと もう
真っ暗な闇に堕ちるだけ…。体も心も、ボロボロだ…。
私は、もう、疲れ果てた…!」
そいつは無様に変わり果てた性根と体を覆う部屋着の影
そこから銃を取り出し俺に向け言った。
「終わりに、するとしよう…」
同時に俺の後ろから銃を構える音と、聴き慣れた声がした
「俺も賛成だ、終わらせよう」
この瞬間の感情…たった今、彼の声を聴きたかったこと、
もうひとつ、この俺がソロの話すロシア語を案外 気に
入ってることは一生 知られまいなどと思う
-生き長らえるとして(今、聴けるとわかっていた、
知っていたことはソロには、ばれてるんだろうから)
肖像画を背に、その下のマントルピースの前に立つ俺の
背後で開いた様子だった窓、はためいていたカーテンの
辺りから声をかけ、銃を構えた形で歩み出たのだろう、
ナポレオン・ソロがウラジーミルに話し続けていた。
「俺たちは国境(くに)を超えて結成されたU.N.C.L.E.
[アンクル]という組織…国の境や主義を越えて世界征服
などという大それた悪夢(ゆめ)を夢見るT.H.R.U.S.H.
[スラッシュ]…おたくらの、あらゆる魂胆を挫き壊滅に
追い込みたいのが、最重要な任務(しごと)という訳だが。
おたくも、俺たちに接触を図りたかったんじゃないのか?」
ソロが英語をロシア語に戻し、噛み締めるように言った。
「KGBのイリヤ・クリヤキンの存在を探り当てていたのか?
…イリヤやU.N.C.L.E.に語りたかったのは昔話だけか- 」
俺がソロの話を引き継いだ、いや遮った「俺から訊こう」
どうしても。是が非でも訊かなければならなかったから。
「貴様は知っている…わかっているはずだ。
…父が、本当に、『裏切り者』だったのか…。答えろ」
-ソロは、驚いただろうか。俺の、奴への質問に。
(知っていただろう)俺の、執着。執念。(還ラナイ…)
どんなに美しくても(手放した -イヤ もぎ取られた)
-せめて。知っておきたいのだ(そうでは無かった、と。
なのに。)だが奴は、言ったのだ。
「訊いて…答を得て、どうなる。
もう戻らない。済んだことだ」「済んでいない!」俺は
-俺は長い年月「済んでなどいない、俺の中では」ずっと
(それなのに)奴は繰り返し答えていった…。
「済んだんだ…イリューシャ。
…お前の父が、諮られたのだとしても故郷(くに)での記録
も評価も変わることはない…我々に術は無い。
私がそうだと言っても言わなくても、それが真実だと何故
わかる…私がお前を慰めるために或は傷つけるとわかって
それでも嘘をついたのではないと何故わかるだろう…。
イリヤ。私がお前に何をどう言ってやろうと、
お前の過去は、幸福も…屈辱も、もう変わることがない。
変えられるのは、この瞬間からの今と、未来だけなのだ。
私の知っている事実が真実とも限らない。私が知っている
のは、大切な弟夫婦と可愛い甥と…幸せな想い出も新しい
希望も…もはや私から去った、その、現実…それだけだ」
俺には到底納得出来ない言い逃れだ -貴様二何がワカル!?
<続>このお話はfictionです.次回[Ⅱ.IK side]A3-S3へ。
※[Ⅰ.NS side],[Ⅱ.IK side]×数回ずつの予定です<m(__)m>
『ウラジーミル』の愛称は『ワーニャ』[つまりワーニャ『おじさん』]
※旧ナポさんたちは相手のことを「おたく」って呼んだりしました
※「女性の肖像画」=昨5月に投稿したイラスト(by sono×2)
は今回の話を元に描きました→2016.05.26「瓜二つの肖像画」
稲田氏 防衛相辞任で岸田外相兼任 初日に北ミサイル発射
※米国に届く届かないって…日本はとっくに届いてますでしょ…。
→自民:閉会中審査稲田氏招致を拒否「辞任で責任取った」
&自民部会:「PKO日誌公開すべきでなかった」意見続出
防衛省・自衛隊の「隠蔽工作」批判の声ほとんどなし※阿鼻無間
森友学園 籠池理事長逮捕へ 補助金適正化法違反容疑;
次回もよろしくお願いします。 IDIC,LLAP,sono×2
IDIC:無限の組み合わせにおける無限の多様性,LLAP:長寿と繁栄を
※やむを得ず連載/公開が中断・中止の折はすみません。
『憲法9条にノーベル平和賞を』実行委員会へhttp://chn.ge/1bNX7Hb
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