タクシー | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




先日行ったIKEAで、

とても女二人では、

持っていけない重さの買い物をし、

当然それは、

IKEAの宅配サービスに

頼るつもりであったのだが、

「なんとかタクシーで行けんじゃないの?」

と、

妙に気が大きくなって、

勢いでタクシーを呼ぶ。


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フィレンツェには、

タクシー会社が幾つかあるが、

一つは、SMSを駆使したところで、

まず、そちらに電話をしたのであった。


マニュアル通りの応対に、

彼の名前は、

「アレッサンドロ」だと名乗った。


別に、電話対応が、

アレッサンドロであろうが、

マルコであろうが、

何でもいい...

と、思わず、思う。


この電話が、

IKEAからだと知った時、

一瞬、迷惑そうな感じのアレッサンドロは、

「手配が出来次第、SMSを送ります。」

と言って、電話を切った。


それから、待てども待てども、

SMSは届かず、

タクシーの姿は見えそうにもなかった。


15分待って、

他のタクシー会社に電話をする。


今度は、名前を名乗らない、

ガラガラ声のオバちゃんだった。


オバちゃんは、

「IKEAだったら、ファミリー用のワゴンカーをつかまえるわ!」

といい、

「あと、2分で来るから!」

と言ってくれた。


果たして、2分ほどでやって来たタクシーは、

さっきのオバちゃんが手配してくれたタクシーであった。

気のいいおっちゃんは、

ちょっとばかし重い荷物を

ニコニコ笑顔で受け入れてくれた。


「抜け道知ってっから、そっちで行くね!」

と、嬉しそうに言う。


途中、

それまでより、

ちょっとスピードを落としたか?と思っていたら、

「あのね、ここのビステッカ、美味しいんだよ。ちょっと高めだけどね。」

と、自慢そうに言う。


それから、どこが美味しいか談義に、

タクシーの中は盛り上がった。


そうこうしているうちに、

目的地近くになると、

「ドアの前まで行くけど、道が狭いから、ここで清算するね。サービスしとくよ!」

と言ってくれた。


フィレンツェのタクシーは、

噂で聞く、ローマのタクシーに比べたら、

ずいぶんマシなようだ。


お陰様で、

IKEAの宅配サービスよりか、

随分安く、

荷物を持ち帰ることが出来たのである。


そして...

私はといえば、

タクシーに乗って話をしたその時から、

ビステッカが食べたくて、たまらない...

のである。




⬇︎  なんとも陽気な...





最後までお付き合い、どうもありがとうございます。