こんにちは。アロマトローグのTomomiです。
たまに、日本の方から「フランス人の母の味って何？」と聞かれます。
私は冗談まじりに「冷凍食品のPicard（ピカール）かなあ」なんて答えますが
これ、あながち間違ってないかもしれません。
パリに来て、ずっと不思議だったPicard。
冷凍食品の専門店なので、床置きタイプの冷凍庫が陳列棚になっていて
外から見るとガランとした店内なのですよね。
しかも、パリのいたるところにある。
そして結構みんな利用している。
最初は何のお店なのか、わかりませんでした。
フランスの女性は基本働いています。
こどもを産んで3ヶ月で復帰するのも珍しくありません！
お金のために働いているのではなくて、人として働くのが当然と思っているから？
なので、「専業主婦」という職業はすごく少数派。
母が家庭を守る、という概念は、今のパリでは古い価値観です。
（これには歴史的背景があるんですけれどもね）
よって、出産後にすごくよく会っていた日本人ママ友はたくさんいましたが
フランス人のママ友は、基本働いているので日中会えませんでした。
というか、ママに限らず、日中にお茶できるフランス人友達、私にはいません。
朝から夕方まで働いて、ベビーシッターさんにお迎えを頼んで
帰宅してご飯を食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつける。
そんな忙しいママの強い見方がPicardの冷凍食品なのは、想像に難くない。
そうじゃなくても、お野菜や果物、パン、ハム、チーズが冷蔵庫にあれば
それをただ切っただけで夕飯にするのは、驚くことではありません。
（その代わり、休みの日は凝ったお料理したりする人も多いです）
そう、フランス人って毎日の食はかなりシンプルな人が多いのです。
とは言いつつも、私はシンプルな夕飯は申し訳ない気がします。
実家の母は、バリバリのキャリアウーマンではありませんでしたが
仕事もあるのに、夕飯は6時ぴったりに、かなりの皿数のおかずを出してくれました。
ごはんとお味噌汁と、メインと副菜が数種類を4人分。
できあいのものが出て来たことはほぼありません（時代的にもあまりなかったかな）
今思えば、スーパーママですね。私には超えられない大きな壁！
でも、「家族の夕飯」とはそういうもの、という思い込みがあるので
絶対に手作りで、少なくともメインと副菜を出すようにしています。
家族の健康を考えると、いい素材のものを
いろいろな味付けで食べて欲しいと思うんですよね。
いつか娘にも「ママのアレ」をリクエストされるようになりたい。
日本の食事って、野菜やお肉をただゆでるだけとか、焼くだけとかって少なくて
ゆでてつぶして和えて、漬け込んで焼いて、とか手間がかかりますよね。
ドレッシングやソースも手作りしたいので
一般フランス人ママよりはかなり時間をかけていると思います。
フランス人ママ友からは「Tomomiは料理が得意」ということになっています（笑）。
もちろん、そんな私もPicardも利用することはあります。
でも、Picardでも冷凍のお魚や揚げるだけのフライドポテトとか
台所での調理が必要な「原料」を買ってしまうんですよね。
フランスのPicardはオーガニックも充実していますし（フライドポテトも❤）。
忙しいとブーブー言う割には、重い買い物袋をぶらさげて仕事から戻ると
せっせと台所で料理をして、大量のお皿を流しに置く私を不思議に思う旦那。
（お皿洗いは旦那の仕事です❤なので、彼はワンプレート料理が好き）
よく「もっと簡単なものでいいのに」と言われるのですが
私が嫌なのですよね。。。
お昼を過ぎる頃には「今夜は何を食べよう」と考え始める私。
母も年中「夕飯何にしよう？」と言っていました。
素材と時間との戦いなので、作るものはマンネリですが
それでも「母の味はPicard」とか「母の味はハムとチーズ」とならないように
作り置き料理や作り置き調味料を利用しながら
手作りにはこだわっています。
家族のためというのは建前で、自己満足なのかもしれませんけどね！
さて。今日は何を作ろう？
