大阪で新規に導入された新しい救急搬送System

ORION


医療機関は受け入れ可能な疾患群を登録しておき、現状受け入れ可能かどうかも登録

救急隊は受け入れ可能な医療機関に直近から連絡していけるというSystem



これ悪影響でてますよ・・・





大阪市内から結構わけのわからない救急搬送の依頼が来ます



例えば

外陰部をぶつけて切った
出血している




普通に処置すればそれで良いと思うのですが、なぜか遠方から電話

救急隊「泌尿器科で検索したら上から5番目だったので電話させてもらいました。順番に電話しているのですが断られて・・・。」


近隣に泌尿器科医がいる病院がいなかったんでしょうか・・

そりゃうち救命センターですから全科みられるようになんとかしているのですが。。。。

そんなら近隣救命センターにあたってくれよと・・・

患者さんがかわいそうやん・・・どないして帰るんよ・・・

ていうか泌尿器科受診いるんかこれ・・・



泌尿器科受け入れにどこも登録していないので起こったチン事です



しかもこの症例は実は女性の外陰部で、泌尿器損傷はなさそうだったので

「婦人科をアタって見てはいかがか?それで受け入れ先なかったら来ていただいてかまわないけど・・・」

と提案したところ受け入れ先が見つかると言う・・・


使う方が洗練されていないと良いSystemも機能しない典型です



それから、先日

薬物中毒患者

が遠方から搬送されてきました


どうも上から4番目に名前が挙がったそうで・・・

どのくらい遠方かというと、大阪から奈良や宇治や神戸なんかに搬送するのと同じくらいなんじゃないかというくらいの遠方です


そりゃ夜間に特別管理がいりそうで、最悪透析とか考えなきゃいけない患者で、もっと最悪警察沙汰になったり診療拒否されたり脱走する人が続出する薬物中毒患者をぜひ診たいと思う病院なんてあまりないでしょうから、まえもって登録する病院自体が少ないのです

そんなんあたりまえです




全国各地で、スマートフォンやタブレット端末を利用した救急搬送Systemの構築に躍起になっておりますが・・・

病院が診たい患者群と救急隊が搬送したい患者群がマッチングするうちはかなり有効に働くと思うのですが

ただでさえリスキーな救急患者

なんでもかんでもwelcomeというわけにはいきません


なんでもかんでもwelcomeにどうやってしていくかは僕らの課題

それまでにどうやってこのSystemを上手く運用していくのか・・・

大阪のチャレンジは続きます