トランプ大統領就任式(2017年1月21日)

2017年1月21日

・昨日(1/20)に行われたトランプ大統領就任式後の演説で、「国家再建と約束回復を国民に表明」「貿易・税制・移民・外交のあらゆる面で米国民に恩恵を与える政策を行う」と述べたものの、具体的な経済政策についての話がなく、「他国がわれわれの製品を作る略奪行為から国境を守らねばならない」「保護政策が偉大な繁栄と強さにつながる」と述べて保護主義政策を示唆するような発言もありました。
またホワイトハウスのHPで「TPPからの撤退戦略」「NAFTA再交渉」「全ての税率区分での引き下げ」「年4%の成長を目指し、今後10年で2500万人の新規雇用を目指す」などと表明しました。

・NY株は朝方から堅調に推移し、トランプ大統領就任後の演説で具体的な経済政策についての話がなかったため上げ幅を縮める場面がありましたがプラス圏は維持し、ダウは$94高、ナスは0.28%高で引けました。
・日経ナイトは19,150で寄り付き、大統領就任式前に19,280まで上昇しましたが、大統領演説が始まると大きく上下に振った後下げ幅を拡大して一時は19,050まで下落し、19,090(-70)で引けました。
・ドル円は大統領就任式前の20:30には115.38まで上昇しましたが、大統領就任演説前後に114.60-115.30で大きく上下した後、米国10年債券利回りが低下してドル売りの流れとなり04:50には114.21まで下落して114.58でNYクローズとなりました。
・米国10年債券利回りは欧州時間に急速に上昇して2.506%まで上昇しましたが、大統領就任演説後の3時半から下げ出して2.463%まで低下し、欧州時間からの上昇分が行って来いとなり2.467%でNYクローズとしました。

 

★トランプ大統領就任式後の演説は、トランプ新大統領就任演説全文(英語)(2017年1月21日)の記事に詳しく書いています。
*各ニュースサイトに要約や翻訳が載っていますがニュアンスの違い等があるため、あえて原文を転載します。(Web翻訳等を利用してお読みください。)

 

昨夜のNY株式市場
NY DOW  19,827.25(+94.85)
NASDAQ   5,555.33(+15.25)
・NY株は朝方から堅調に推移し、午前2時から始まったトランプ大統領就任後の演説ではこれまで同様に「米国第一」や雇用創出、インフラ投資などについては言及し、「国家再建と約束回復を国民に表明」「貿易・税制・移民・外交のあらゆる面で米国民に恩恵を与える政策を行う」と述べたものの、具体的な経済政策についての話がなかったことで上げ幅を縮める場面がありましたがプラス圏は維持し、引けにかけて戻してダウは$94高、ナスは0.28%高となりました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

日経先物(夜間)
・ナイトは19,150で寄り付き、ジリジリと上げ出して20:25に19,280まで上昇した後は19,180-280での上下が続きました。
02:00にトランプ大統領演説が始まると19,150-250で大きく上下する動きがしばらく続き、演説が終了した02:30には19,180まで下落しました。
その後19,140-210で揉み合っていましたが、04:00から下げ出して04:35には19,050まで下落し、引けにかけて小幅も戻して19,090(-70)で引けました。
またCME(円建て)清算値は19,135でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤は上昇基調となって16:00の114.63から20:30には115.38まで上昇しました。 その後はトランプ大統領就任演説後の02:30過ぎまで114.60-115.30で大きく上下する動きが続き、04:10からは下げ出して04:50には114.21まで下落しました。
そこからは戻して114.58でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
 欧州時間に入ると急速に上昇して16:00の2.467%から19:00には2.506%まで上昇し、2.480-2.500%で上下していました。
しかしトランプ大統領就任演説で具体的な経済政策について言及されなかったことで03:30から下げ出して04:30には2.463%まで低下し、2.467%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足