☆☆ universo & me ☆

猫の事、世の中の事、歌の事、ソプラノ歌手のつれづれ

MariaCallas as Maddarene

2018-01-14 23:34:11 | 音楽、芸術

Maddalena's La mamma morta

マリアカラスのマッダレーナ=「アンドレア・シェニエ」より

Andrea Chénier/Umberto Giordano作曲

アリア「亡くなった母を」


私はスタジオ録音版を持っていましたが、これは舞台の生禄です。

スタジオ版の方が、映画「フィラデルフィア」トム・ハンクス主演で使われていました。

カラスは、超高音のコロラトゥーラを軽々と歌ってしまうかと思えば、とっても重たい

ワーグナーを若い頃には歌っていました。

カラスはいっぱい悲しい思いをして育ってきた人なので、悲しみや怒りの表現力が凄いのです。

この「亡くなった母を」を、これだけ感動的に歌いきれる人を他には知りません。

かなり重たい声でないと歌えない役で、歌うにはパワーが必要です。

アリアの最後の最高音Cが、他のもっと軽い歌でCを出すより遥かに大変で、こんな風に歌い切るのは至難の業です。

つまり、テクニックが実に卓越しているのです。

それを、感じさせない程に、楽々とやってのける程のテクニシャンなのです。

それが分からない人は、「テクニックが無い」などと馬鹿な評価をします。


芸術と言うのは、どんなに難しい事をしていても、

それが難しいと感じさせない程に精巧に処理する能力が有って、初めて成り立ちます。

ああ、ここは難しそうだ、大変そうだな、と思わせるのは、芸術とは言えません。

あたかも、自然にナチュラルにやっている様に思わせる程、鍛錬する事で成り立ちます。


本当は簡単に出来る事を、わざと難しそうにして、ハラハラさせるのがサーカスです。

 

 
 
 
 
 
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