じい様の日記を読んだついでに手紙の山も処分しておこうと思い出し、引っ張り出しては中身を確認する事にした。

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「あー、またブルーな気持ちにさせられるのか」と少しびくびくしながらも、もう仕方ない。

どんとこい!

私はキャッチャー!受け止める。

ばっちこーい!

こんなのも正直宝探しのような物よ、と開き直る。

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沢山の手紙の束からじい様ばあ様が人との付き合いを大事にしていた事が垣間見える。

私に1/100でもその能力があれば…とひしひしと思う。

爪の垢、煎じて飲ませてほしかったーーーー!!




そして丁寧に紐で結わえられている。

なんともまぁ几帳面。

その几帳面さも、分けてほしかった。



そして手紙やはがきだけかと思いきや…。


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昔の航空券。今とはずいぶん違うもんだ。

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そして裏は広告。それも男の人向けの。

当時飛行機で移動する人っていうのは男の人がまだまだ多かったんでしょう。

時代を感じて面白かった…とっておいてくれてありがとう。勉強になったよ。捨てるけど。
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さて、本来の目的、手紙をひっくり返して中身を読んでいく。

私だったらマジでやめてほしい。発狂もの。

ごめんね、そんな孫で。

だって、じいさまとかばあさまとかってどんな人だったのか私正直あんまりよくわかってないから。

でーんと腰を据え、もくもくと読み進めていく。

箱の中身は、年賀状や季節の挨拶やその類のはがき。

の中に丁寧にたくさんの封筒をまとめてある大きな封筒が2束でてきた。

その一つを開けて、読んでいく。

差出人の名は「和子」

中身は和子からの手紙なのに、外の封筒に書いてある差出人の名前はじいちゃんの苗字プラス男名。
こうすれば周りから見ると、男から届いた手紙にしか見えない。

あー、この封筒の書き方、周りに「和子からの手紙ってばれたらやばいから偽名で送ってきた手紙」だわ。みたらいかんヤツだわ…。頭がよくない私でもわかる。



おい…じい様、そんな手紙の束は捨てておけよ…。

今言っても仕方ないけどさ。

正直じい様からそんなイメージが一切なかったのでとても驚いた。

まぁ読むよ。遠慮なんてしやしない。

「和子は会えなくてさみしいです。でも我慢しますね」

すまん、和子。じい様には家庭があったのだ。

「和子は少しお金が足りないのです。送っていただけたら幸いです。」

!!!
お金の無心されとるがなーーーーー!

「おかげで助かりました」

お礼言われとるがなーーーーーー!

送ってあげたんかい!!

おまけに木に登ってる和子の写真が入っていた。

なぜそんな写真を送ったんだい、和子??もっと他にもあっただろう??

謎しか生まない。

そして、その中に少し毛色の違う封筒があったのでいそいそと開ける。

さぁ、じい様はどんなネタを提供してくれるんだろう。

さぁ、こいっ!準備万端!


……
………

「和子さんの事でお話したいことがあります。お忙しいとは思いますが連絡をおまちしております。」

なんと、ばあ様からのお手紙でした。

達筆な文字で。

たった一枚。

背筋が凍った。

和子とのやりとりはそこで終わり。

一体何がおこなわれたのか。死人に口なし。

下手なホラー映画を見るよりも怖い思いをしたもんだ。

もうこれ以上怖いもんなんてあるまい。

よし。覚悟はできた。

もう一つの束も開けてみる。

まさかとは思ったけど、やはり。

お次は「あさこ」という名の女…。


そんなじい様に驚いた。

生前の若い頃おもてになったのね。

てか取っておいてある事がすごい。

二人の女性の手紙を読み比べて思うのは、女性のタイプが全く違うこと。

和子は依存体質で少しかまってちゃん。

あさこは自立した働く職業女性でしっかり者。

あさこの手紙の最後には「必ず破って捨てて下さい」と書いてあることから頭も切れる。

和子の手紙にはたまに「ぽーぽー♡」などと夢見がちで少女的な事が書いてある。

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箱の一番底に、これまた白い封筒に包まれた物。

三人目か。仏の顔も三度までだよ、じい様。

一昨日、じいさまの日記を読んで泣いて凹んだ私の時間を返してほしい。

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大学ノートだった。日記か?

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まさかのばあ様の日記。

あさことの事に気が付いたばあ様の日記。

そこから読み取れるのはじいさまとあさことの関係が相当長かった上に、ばあ様に知られているのに続いていたとの事。

そして、ばあ様はその事実から逃げるようにお酒を浴びるように飲んでいたようだ。日記は大体が愚痴と「あぁ酔っ払った酔っ払った」で占められていた。

驚いた。あー驚いた。

原因、途中過程、結果。を時代を超えて今、見ている。

現実は小説よりも奇なり。

そんな中で発見した事が一つ。

じい様の葬式に「あさこ」が来ていたという事実…。

お葬式の時に、「生前ほんとよくしてもらって」なんて言ってたもんで…じい様の会社の関係者かと思っていたが…ま!さ!か!

あれが、この、あさこか。

私の中でパズルのピースがカチッとはまった。

おばあちゃん、今日は私もお酒に溺れます…。



あぁ…生前処分の大事さを身をもって知った34歳。

私の物もどんどん捨てていこう。

そして、じい様、ばあ様こんな孫でごめん。私…ネタにしかしない。

見られて困る物は早めの処分が大事だと体感しましたが、じい様、ばあ様に大きな声でお礼を言いたい。

ありがとう。

最終的に相手は二人だけだったんだろうか?厳選して残された二名のお手紙だったんだろうか…謎しか残らないので敬意を表して和子&あさこは「ビューティーペア」と呼ばせていただきます。

そして、この手紙や日記を残したのは一体だれなんだろうか…。

残念ながら私は捨てます。




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