アイコンママブロネタ「日々のできごと」からの投稿


 
こんにちは。ひつじママです。今日は子育て、というかふっと思ったことです。

突然ですが、皆さんがこれまでに会った「驚くほど頭のいい人」ってどんな人でしたか。問題分析能力の高い人、司令塔(リーダーシップ)としての役割を果たす人、歩く図書館のような人、多言語話者。色々「頭のいい」にも分類があるでしょう。

私が会った、その常人離れした人というのは3人います。(仕事柄、そういう方と対面することがありました) しかし、あまり彼らが「幸せそう」に見えない人が多かったように思います。非凡さゆえに他人から理解されない、孤独な人たちでした。おそらく友達はいない。天才肌は、物事を見る角度がまず普通の人と違うのです。

いずれの人たちも幼児期からエリート教育を受けていました。生まれながらにして、そういう「天才」への道を歩むよう、小さな頃から周りの大人に指示されていました。例えば、その「血統」を守るためだとか、一家の面目を保つためだとかの理由で、子どもの時からその「地位」が作られたものでした。さらに加えて、神様が与えた天性。

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小さな頃から、あのように大量の知識を詰め込んだりすると、リアリスト(現実主義者)になってしまうのではないでしょうか。想像、夢、空想、物語、ファンタジー。そのような「言葉にならない、表現できない画」が彼らの頭にはなかったように思います。

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どうしてこんなことを書くかというと、今日はその3人のうちの1人の方の誕生日でした。私の上司(中国人)でした。編集長であった彼女は、司令塔であり、3カ国語を自在に操り、あらゆる学問知識を備えた人でした。一字一句無駄のない彼女のアドバイスを、私はいつも必死にメモしていました。

人の心や能力を読み取ることにも長けていました。物事にしても、人にしても、洞察力が優れていました。人格者でもあり、私は甚く尊敬していました。

残念ながら、ガンで3年前に死去されました。40歳でした。

彼女は小さなころから学問、武術、声楽を習っていました。彼女の住んでいた上海に近いその街では「才女」と謳われ、有名人だったと聞きます。

仕事の面では、彼女はいつも現実と戦っていました。不眠不休で働き、勉強を続け、それこそ命を削って取り組んでいました。身体は悲鳴をあげていたのですが、聞く耳持たず、休むことはありませんでした。また、あまり人に頼って事を行うというのも少なかった。ほとんどのことを自分でやろうとしていました。孤独を自分で作っているような人でした。

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話は変わって、自分の子どもの話になります。もちろん人は現実の中で生きるものですが、子どもを見ていると、空想やファンタジーの世界が、宇宙のように広いのかと感じることがあります。

虫や花と友達になって話したり、服の模様の星や宇宙を見て興奮したり、ちぎって投げた草を、別な何かの生き物だと捉えたり。生きていく上で、そうした夢のような世界を持っているということは、すごく大事だと思うのです。

超早期教育とか、幼稚園の習い事詰めとか、小学生の塾漬け生活とか、私は反対です。頭なんて月並みでいいと思います。特殊な能力なんて別に望みません。ただ「自分のことが好き」「自分は幸せ」だと、大人になって思える、自己肯定できる人でいてほしい、と思います。

そういう人なら、おのずから「自分が幸せになれる道」を自分で選択することが出来る、と思うからです。

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おしまい

※追記 10月2日
このエントリにある「頭のいい人」とは、他に類を見ない、千人に一人、万人に一人いるかいないか、という程度の、他を出し抜いて秀でた人のことを指します。天才のこと。ただ努力家で成績優秀とか、その程度ではない、と付け加えます。