【旧 五月一日 大安】小満・紅花栄(べにばなさかう)
二十四節気「小満」の次候は七十二候の第23候「紅花栄(べにばなさかう)」。万葉集には「末摘花《すえつむばな》」、あるいは単に「紅《くれなゐ》」、「紅の花」などと詠まれています。ところが意外にもベニバナはエジプト・エチオピア周辺が原産地の外来植物です。シルクロードをはるばる渡って日本にやってきたのは5世紀頃のこと。染色法も同時に伝わったと言いますから、最初から染料や化粧品の材料植物として輸入されたようです。
Photo:ベニバナ
わが袖の 濡るるばかりは つつみしに
末摘花は いかさまにせむ
~式子内親王 『式子内親王集』
私の袖が涙で濡れるのを包み隠してきましたが
紅花のような想いをどうすればよいのでしょうか
紅花のようなとは燃えるような恋心、あるいは叶わぬ恋ゆえに涙で眼を真っ赤に泣き腫らしたという意味を掛けているのかもしれません。式子内親王は後白河天皇の娘です。10歳にして賀茂斎院に卜定(占いにより吉凶を定めること)され、20歳の時、病のため退下。後に出家し、53歳で薨去するまで生涯独身を通しています。包み隠してきた末摘花のような恋を咲かせることはできなかったのですね。
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