非喫煙者や禁煙している方、また子供を連れている家族にとって分煙とはいえ喫煙スペースがある飲食店って抵抗ある方は多いのではないでしょうか。
分煙では完全にタバコの煙を断ち切ることができないので、店内にタバコの臭いが立ち込め、せっかくの料理が台無しになります。
子供連れの場合には余計に気になります。
なぜ飲食店は完全禁煙ではなく分煙を選ぶお店があるのでしょうか?
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分煙を選ぶ理由は?
これは単純に喫煙者のお客を逃してしまうのではないかと考えるからでしょう。
でも、日本の成人の喫煙率は20%ほどです。
あの店はタバコが吸えないからいかない。
あの店はタバコの臭いがするからいかない。
日本の喫煙率から見ても、どちらがお客さんが減るか明らかです。
完全に非喫煙者のほうが多く、これから明らかに禁煙に踏み切る人が多くなる時代に喫煙者のお客さんが減るという理由で分煙にする理由はないと思います。
全国に展開するチェーンレストランにおいて、老朽化による改装を行う際に、全席禁煙化した52店舗と、喫煙席を壁と自動ドアで隔離する分煙化を行った17店舗の、改装前後の営業収入を比較しました。疫学で言えば観察研究に相当する研究です。結果は、禁煙化した店舗では営業収入は統計学的に有意に増加したのに対し、分煙化した店舗では有意な変化は認めませんでした。
某ファミリーレストラングループにおける客席禁煙化前後の営業収入の相対変化 未改装店,分煙店の相対変化との比較」(大和浩ら、日本公衆衛生雑誌 2014; 61(3) 130-135)
実際に完全禁煙にしたほうが売上が伸びたという論文なんかが出ているんですね。
確かにお客さんの層によっては、今現在ではまだ完全禁煙にするとお客さんが減るということはあるかもしれません。
店舗内の分煙は中途半端で行きたくないですね。
真の分煙とは完全に禁煙のお店か喫煙可のお店かを選べることにあると思います。