久しぶりに「シューマニアーナ」シリーズのCDを聴いている。第8巻目。収録されている曲は、ピアノ・ソナタ第3番、クララ・ヴィークの主題による即興曲、間奏曲集
ピアノ・ソナタ第3番(作品14、1834-36年)は、「「管弦楽の無い協奏曲」という題名が与えられた壮大な曲」という触れこみである。当初は5楽章からなるソナタであったらしいが、初版では3楽章に、のちに4楽章の曲として再出版されたらしい。この第2版が以降底本となったという。
第3楽章がのちのクララ・シューマンとなるクララ・ヴィークの主題による4つの変奏曲からなる。主題自体は葬送行進曲風の厳かな曲であるが、変奏部分になると華やかで情熱的な第3編成と、静かな第4変奏が統一の曲であるといわれてもキョトンとしてしまう。
クララ・ヴィークの主題による即興曲(作品5、1832年)は、13歳のクララのつくった主題による12曲の変奏曲である。
間奏曲集(作品4、1832年)は、単なる曲集ではなく、ひとつの曲として聴きたい気がする。6曲が有機的につながっているような構成である。
このCDにおさめられている曲の中では、間奏曲集に大いに惹かれる。