凍てついた電話ボックス | こんけんどうのエッセイ

こんけんどうのエッセイ

  Coffee Break Essay ~ essence of essay ~

 公衆電話を利用しなくなって、どれくらいになるだろう。かつては外出先からどこかへ電話する際には、公衆電話が不可欠だった。誰もがテレカ(テレホン・カード)を持っていた。ポケベル(ポケット・ベル)で呼び出され、慌てて電話ボックスに飛び込む姿を目にしたものだ。今は、スマホの時代である。ガラケーすら、あまり目にしなくなった。

 公衆電話の受話器を握りしめ、ふるさとの両親に電話したこともあった。好きな彼女に、愛を告白したことも。受話器を持つ手が汗ばみ、何度も受話器を持ち替えた。彼との行き違いで、受話器を握りしめたまま涙した日も。公衆電話にはそんな想い出がしみ込んでいる。昭和の想い出といってもいいだろう。

 この日の札幌の朝の気温は、-14度だった。電話ボックスに咲く氷の華を見ながら、ふとそんなことを思っていた。

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