日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

第68世御法主日如上人猊下御指南(H29.10)

2017-11-02 | 日如上人御指南

 

平成29年10月度広布唱題会の砌

於 総本山客殿

(大日蓮 平成29年11月号 第861号 転載)

(大白法 平成29年10月16日 第967号 転載)

 

 皆様、おはようございます。
 本日は、十月度の広布唱題会に当たりまして、皆様には多数の御参加、まことに御苦労さまでございます。
 既に皆様も御承知の通り、今、宗門は来たるべき平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築達成へ向けて、全国の法華講各支部ともに、僧俗一致・異体同心の団結をもって、力強く前進をしておりますが、本年も残りあと三月、これからが正念場であり、誓願達成へ向けて最も大事な時であります。
 さて、
 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」
という歌があります。
 この歌は、米沢藩主の上杉鷹山が家臣に示したものでありますが、その意味は、どんなことでも、強い意志をもってなせば必ず成就するということで、やる気の大切さを説いた言葉であると言われております。
 つまり、事をなすためには、たとえいかなることがあっても、やり遂げるという固い信念と弛まぬ努力がなければ成就しないのであり、私どもの信心も同様、大御本尊様に対する揺るぎない絶対の確信と、一切衆生救済の大願のもと、断固たる決意と信念をもって、いかなる障魔が眼前に立ちはだかろうが、決然として妙法広布へ向けて前進をしていくことが肝要なのであります。
 大聖人様は『聖愚問答抄』に、
「夫生を受けしより死を免れざる理は、賢き御門より卑しき民に至るまで、人ごとに是を知るといえども、実に是を大事とし是を歎く者、千万人に一人も有りがたし。無常の現起するを見ては、疎きをば恐れ親しきをば歎くといへども、先立つははかなく、留まるはかしこきやうに思ひて、昨日は彼のわざ今日は此の事とて、徒らに世間の五欲にほだされて、白駒のかげ過ぎやすく、羊の歩み近づく事をしらずして、空しく衣食の獄につながれ、徒らに名利の穴にをち、三途の旧里に帰り、六道のちまたに輪回せん事、心有らん人誰か歎かざらん、誰か悲しまざらん」(御書381)
と仰せであります。
 まさしく、世の中の多くの人々は、自分の死を眼前にしなければ、生死の問題を真剣に考えようとせず、頭では解っていても、日ごろの煩雑さに紛れ、あるいは快楽や世間の名聞や体裁に執われて、虚しく一生を過ごし、六道を輪廻しているのが現状であります。しかしながら、いかなる人も死を免れることはできないのでありますから、一切衆生救済の秘法たる本因下種の妙法を信じ、生死の理を正しく領解して、未来永劫にわたる幸せの境界を、今こそ築いていくことが、最も肝要なのであります。
 そのためには『持妙法華問答抄』に、
「寂光の都ならずば、何くも皆苦なるべし。本覚の栖を離れて何事か楽しみなるべき。願はくは『現世安穏後生善処』の妙法を持つのみこそ、只今生の名聞後世の弄引なるべけれ。須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」(同300)
との御金言を拝し、大御本尊様への絶対信をもって自行化他の信心に励むことが肝要であり、そこに私どもの一生成仏が存していることを知らなければなりません。
 特に、昨今の混沌とした様々な世情を見る時、この混迷を極めている原因は『立正安国論』の原理に照らして見るに、まさしく謗法の害毒にあることを、一人ひとりがしっかりと認識し、破邪顕正の御聖訓のままに、敢然として折伏を行じていくことこそ、今、最も大事であります。
 されば、今こそ私どもは、
「仏になる法華経を耳にふれぬれば、是を種として必ず仏になるなり。されば天台・妙楽も此の心を以て、強ひて法華経を説くべしとは釈し給へり。譬へば人の地に依りて倒れたる者の、返って地をおさへて起つが如し。地獄には堕つれども、疾く浮かんで仏になるなり。当世の人何となくとも法華経に背く失に依りて、地獄に堕ちん事疑ひなき故に、とてもかくても法華経を強ひて説き聞かすべし。信ぜん人は仏になるべし、謗ぜん者は毒鼓の縁となって仏になるべきなり。何にとしても仏の種は法華経より外になきなり」(同1316)
との御金言を胸に、講中一結・異体同心して、一意専心、破邪顕正の折伏を行じていくことこそ、今、最も肝要なのであります。
 皆様には、いよいよ唱題に励み、その功徳と歓喜をもって、必ずや本年度の折伏誓願を達成されますよう心からお祈りし、本日の挨拶といたします。 

 

 

御法主日如上人猊下過去の御指南

 

日蓮正宗公式HP

http://www.nichirenshoshu.or.jp/

 

日蓮正宗教学研鑽所

http://ns-kenzansho.main.jp/

 

大日蓮出版

http://www.dainichiren.com/

 

青年僧侶邪義破折班

http://jagihashaku.main.jp/index.htm



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