以前の記事で、チャイナ人観光客が増えたことで日本人観光客の足が遠のいているということを紹介しました(詳しくは「外国人観光客増で日本人観光客が減少?」参照)。
そして、チャイナ人観光客というのは、日本人観光客だけでなく外国人観光客からも嫌がられているようです。
下のリンクは、外国人が日本旅行をしたときに最悪だったことに対する海外の反応です。
「クレジットカードが使えない店が多い」「夏の蒸し暑さ」などが挙げられていましたが、「チャイナ人観光客」を挙げる声が多くありました。
チャイナ人観光客は以下のような理由から、外国人観光客にとっても迷惑な存在になっているようです。
・電車の車内で床に唾を吐く
・どこでも大声で話して五月蝿い
・店に大人数が押し寄せて混雑する
・列に割り込んでくる
また、チャイナ人観光客だけでなく韓国人観光客も嫌だったという声もありました。
チャイナ人観光客が不評を買っているのは、日本だけではなく他の国でも同様です。東南アジアは当然として、韓国でもチャイナ人観光客は嫌われていますし、欧州でも嫌われています。そして、チャイナ国内でもチャイナ人観光客はやりたい放題していますので、チャイナ人からも嫌われています。
ここで、訪日外国人数について、チャイナとそれ以外の国に分けたものを見てみましょう。下のグラフは、昨年までの5年間の訪日外国人数の推移です。
資料出所:日本政府観光局
チャイナからの訪日人数が急増していますが、チャイナ以外からの人数も順調に伸びています。チャイナからの訪日人数を抑制しても、観光業界に大きな打撃を与えることにはならないと思います。逆に、宿泊施設などの受入体制の整備も追いつくようになるかもしれません。
訪日外国人が増えて日本のGDPが増加するのは良いことですが、急激に増えていることで弊害も出てきています。チャイナ人に対するビザ発給要件を厳しくしてチャイナ人観光客を抑制することで、そういった弊害も抑えることが出来ますし、チャイナ以外からの外国人観光客の満足度も上がります。
チャイナ人から非難されてチャイナからの宿泊客がほとんどいなくなったアパホテルは、チャイナ人の客が激減した代わりに、香港や台湾からの客が増えて業績は順調なようです。
アパホテルの件がニュースで報じられた時に「チャイナ人がアパホテルを利用しなくなると、他の外国人や日本人の利用が増えることが予想される」と記事で書いたのですが(詳しくは「アパホテルの顧客満足度が上がる?」参照)、どうやらその通りになっているようです。
日本の観光地としての質を上げるためにも、チャイナ人観光客を抑制することは必要なことだと思います。
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