「盲目なのか暗闇か」
盲目なのか暗闇か、もがくように手探りだった、
夜明け近くの紫がかった青の近くを歩いてた、
気弱で愚かな小動物のよう、闇を怖れて唇震わながらも強がり、
口笛吹いてはどうにか歩みを止めずに朝を探した、
日々日々、そんなふうを繰り返すのに、
どうして慣れることがないんだろう?
狡猾だけど卑怯に過ぎず、逃げ出す術を探してばかり、
どうでもいいやと振り切れるのか、見上げた明日は青空なのか、
晴れきることない胸のなか、燻んだ赤はとくんとくんと燈り絶やさず、
盲目なのか暗闇か、差し込む利き手の向こうに何が?
単なる夜ならとうに明けていいはずなのに、気づかず踏んだ花の匂い、
叫ぶはずの言葉を忘れ、暗がるばかりでいつも無様だ、
どうして何度も転倒ばかり繰り返すのか、
見上げた其処に青い空があったとしても、それがなんだと言うんだろう、
遠く澄んで鮮やかだとすれ、だからなんだと言うんだろう、
盲目なのか暗闇か、肌寒く湿った狭い、
病気の犬が眠るような、そんな場所に慣れることなく出られもしない、
視界が開ける、朝が来る、
その日をひたすら待つだけの、僕はどうにも小さな生き物、
卑怯、愚かで逃げてばかりの生命力の弱い生き物、
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