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僕の旦那さま242
だーれだれだれ魚の子~♪
あれっ?違う?
雅ちゃんは魚の子じゃないよね
なーんて自分に突っ込みながら暗闇に射し込む灯りの方へと歩いて行った
少し遠くの方
だけど翔ちゃんの離れとは反対側
この家は広いから静音ちゃん以外にも住んでいて変じゃない
でも誰が?
お手伝いさんの藤さんは通いだって聞いていたし・・
もしかして泥棒?なんてドキドキしながらその灯りの隙間を覗いてみる
するとそこからは小さくだけど音楽が流れ、ほんのりと煙草の匂い
ん?
誰が居るみたい・・
だけど背中側でよく見えない
思わず前のめりになりその開く隙間に顔を挟むようにゴンッ!!と滑って入り込んでしまった
「 誰? 」
「 あのっ 」
なんて肩がひっかかり痛みと驚きと
だけど顔を上げるとそこには安田が
あ・・なるほど
ここは安田の部屋だったんだ
「 ・・・何してんの?こんな時間に、もしかして夜這いとか? 」
安田が立ち上がり扉の方へ
コーラの缶に煙草を捨てると雅ちゃんを助ける形で挟まりから解いてくれた
「 ありがとう、でも夜這いじゃないよ灯りが見えたから 」
こういう時は紛らわせずにきちんと答えよう
それが誤解を招かない方法だと雅ちゃんは思います
部屋にいた安田はいつもの姿じゃない
黒字にパンク風のシャツ
パンツは皮ぽくて腰には沢山のチェーンがついていた
そしていつも隠している金髪は部屋の中では白に近く
運転手をしている安田には思えない
「 夕飯片付けに来たら灯りが見えたから、ここ安田の部屋? 」
背中越しに見えるのは畳まれた布団と、簡易のテーブル。そして開いてはいないけれど押入れが見えた
「 うーん・・まぁそうかな寮みたいなモン。それより腹の調子は? 」
そうだった昼間翔ちゃんのをいっぱい受けて、雅ちゃんピーピー地獄だったんだよ
「 もうだいぶマシ。静音ちゃんがお粥作ってくれて食べれたからね、安田さんもありがとう 」
心の中では金髪安田なんて思ってるけど
呼ぶ時はちゃんと呼ぶのだ
オレに添えている手を離し再び定位置だろうか?さっきの場所に戻り座り込んでしまう安田
小さな声でお邪魔します・・と言い。後ろから覗き込んで見る
「 あっ!これバナナチップスの! 」
雅ちゃんも実家に居る時はレコード収集家もどきだった。曲は当たりもあればハズレもあるけどジャケ買いして部屋に飾るのが好きだったんだよね
「 知ってるのか 」
聞かないけど知ってるって答えたら、それは美味い魚を飾るようなものだって笑って他のレコードも見せてくれた
隣に座り音楽の説明を受ける
フンフンとうなづき夜だからと繋いだヘッドフォンを貸してもらい初めて見たジャケのレコードを聴いてみた
わぁっ!!これ凄い
レコードってこんな鮮明に聞こえんの?
父さんの昔のを借りて聞いてたレベルだから嘘みたいで思わずジャケットを裏返し確認する
「 これ恋するマスタードじゃん・・
ジャケ買ったけど中身要らないって言ったらね安くしてくれたんだ 」
ヘッドファンを取り上げられて
勿体無いなんて安田はため息
こうして話していると運転手の安田は同じ歳頃みたいで、この家に来たのも楽しいかも
「 この前も、今日も抱きかかえたけど・・ 」
「 ん・・?あ、ありがとう。ゴメンね重たかったでしょ!? 」
今日も苦しんでいたら抱き上げてくれて離れまで運んでくれたんだ
安田はそんなオレを見て
頭をかるくかきながら、そして手の平で後ろからオレの襟足にそっと触れた
「 逆・・めちゃくちゃ軽い。ちゃんと食ってんのか?翔の元に戻れば良いのに 」
安田って優しい
こんな風にキラキラ金髪なのに
中身は良いお兄さんだ
「 でも、翔ちゃんが静音ちゃんにオレの良さを知ってもらいたいって。だから頑張ってるんだけど・・ 」
それ以上を聞きたくて
だけど聞いても良いのかなとか
安田はどこまで知っているんだろう
「 お前は頑張ってるよ
それに静音さんが飯を誰かに作るの家族以外に見たことねぇし 」
そうなんだ、じゃあ少しは知ってもらえてるかな?
嬉しくなって他のジャケットも見せてもらおうと近くのレコードに手を伸ばす
「 なぁ雅、・・ 」
「 はい? 」
意識半分で安田の声に反応し軽く言葉を返した
「 なんで男なのに、翔の嫁なんかしてんの? 」
レコードに触れている手が止まり
オレは安田に振り向いた
そこには口角を上げた安田が含んだように笑い。雅ちゃんの落ちた髪を耳にかけ始める姿が見えた
・・・つづく
遅くなりましたー
ちょっとゆっくり寝て
起きてセセリ食べて
掃除して洗濯して
色々雑誌をチェックして
はやく読みたい!!
タブレット欲しいな
全部取り込んでゆっくり見たい!!
検討しようかな
ではとりあえずあげます!
なう