秘書検定 45*『謙譲語』 (2)動詞

2014-09-22 | 秘書検定
 前回は、謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱの違いについてお話しいたしました。

謙譲語Ⅰは、敬意の向かう先に対する敬語 ですので、向かう先が立てるに相応しい対象にのみ使え、

謙譲語Ⅱは、自分(側)の行為や物事を、相手(聞き手や読み手)に対して丁重に述べる敬語 ですので、

立てるに相応しい向かう先がなくても、使うことができます。


 それでは、謙譲語Ⅰを作ってみましょう。

謙譲語Ⅰの作り方】

1 謙譲語Ⅰ 専用の語に置き換える

   ) 言う ⇒ 申し上げる  会う ⇒ お目に掛かる  与える・やる ⇒ 差し上げる などがあります。

      謙譲語Ⅰは、上司やお客様など、向かう先が立てるに相応しい対象であるとしっくり来ますが、

      「部下に申し上げる」 「妹にお目に掛かる」 「犬にエサを差し上げる」 のように、

      向かう先が立てるに相応しくない対象に使うと、聞き手や読み手は違和感を覚えます。
   

2 「お(ご)~する」 「お(ご)~いただく」 「お(ご)~申し上げる」 などに当てはめる

   ) 届ける ⇒ お届けする  読む ⇒ お読みいただく  案内する ⇒ ご案内申し上げる
 
      秘書検定では、自分の事を上司に述べるときや、上司の事を社外の方に話すときに用います。

 
 それでは次に、謙譲語Ⅱを作ってみましょう。

謙譲語Ⅱの作り方】

 謙譲語Ⅱ 専用の語に置き換える

   ) 言う ⇒ 申す  行く・来る ⇒ 参る  居(い)る ⇒ 居(お)る などがあります。

     「部下に申しておきます」 「妹のところに参ります」 「午後は会社に居ります」 と言われた場合、

     「部下に言っておきます」 「妹のところに行きます」 「午後は会社に居ます」 に比べて、

      聞き手は、「私に対して、改まった言い方で丁重に述べている」 という印象を受けます。

      ちなみに、この 「参る」 は、「子供達が参ります」 「雨が降って参りました」 のように、

      立てなくても失礼に当たらない第三者や事物にも使うことが出来ます。

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 敬語 さんにオススメ

 「尊敬語 (1)動詞」で、「いらっしゃる」 は、「行く」 「訪ねる」 「来る」 「居(い)る」 という、

 何通りかの場面で使える尊敬語であるとお話しいたしましたが、

 謙譲語Ⅰにも、「伺う」 という便利な言葉があります。

 ) 聞 く     「ご用件を聞きます」 ⇒ 「ご用件を伺います」
 
 ) 尋ねる    「ちょっと尋ねます」 ⇒ 「ちょっと伺います」

 ) 行く・訪ねる 「明日、御社に行きます」 ⇒ 「明日、御社に伺います」

 就職活動で企業を訪問する際など、「明日(あした)行きます」(丁寧語) では、学生言葉。

 「明日(みょうにち)伺います」(謙譲語Ⅰ) や 「参ります」(謙譲語Ⅱ)という言葉が自然に出るよう、

 どんどん口に出して言い慣れ、採用担当の方の印象に残るような言葉遣いを身につけましょう。

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