ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「鉄道の車窓」

2017年08月20日 | 旅の豆知識
 列車で旅したときの楽しみの一つは車窓の眺めではないでしょうか。足を伸ばして、座席にもたれ、ぼんやりと窓越しに走り去る風景を見ていると、とてもくつろげるものです日常生活の煩わしさも、移り変わる景色と共に、遥かかなたに吹き飛んだような気分にさせられるものです。
 そんなときに見た、風景のなかには妙に印象の残っているものがいくつかあるのではないのでしょうか。
 車窓の風景は山、川、海などの自然のすばらしさばかりとは限りません。鉄道ファンならずとも、ループトンネルやスイッチバック、アプト式鉄道など鉄道施設そのものもみて楽しいものです。また、沿線の町のたたずまいも旅愁をかきたててくれます。
 新幹線や特急車両は窓が開かないので、ただ風景を眺めるだけですが、昔は、普通列車で窓を開けると、車外の気温や湿度、音、臭いまで感じることができました。しょっぱい潮風に海辺を走っているのを感じたり、「いなかの香水?」の臭いに田園ののどかさを感じる場合もあります。
 温かい日差しを受け、さわやかな風か吹き込んでくると、心なごんで春を感じます、初雪の降る窓から手を伸べて、雪の冷たさに冬を感じ取るなんてこともできますかなたから聞こえてくる太鼓や笛の音に、夏祭のにぎやかさを思い浮かべることもできます。しかし、現在では、普通列車でも窓が開閉できるものが少なくなってきているのが、残念です。
 地域や季節に限らず、それぞれの感じ方により、旅の旅情はいっそう深まるのではないでしょうか。

☆「鉄道の車窓風景」のお勧め

(1)JR只見線(新潟県・福島県)
 この線は、全長135.2kmと比較的長いローカル線で、福島県と新潟県の山間部を結んでいますが、福島県側のかなり長い区間を只見川に沿って走ります。その間、いくつものダムや発電所を車窓から望むことが出来、ダム湖に映えた新緑や紅葉がとてもきれいなのです。のんびりと、車窓の景色を楽しむことが出来る線なのです。

(2)JR篠ノ井線(長野県)
 この線は、篠ノ井駅から塩尻駅まで全長66.7kmのローカル線ですが、その途中にある姨捨駅周辺からの車窓風景は、「日本三大車窓」の一つと言われるほどすばらしいものです。千曲川を中心に善光寺平が眼前に広がり、晴れていれば、遠方に黒姫山を除く戸隠、妙高、飯綱、斑尾山の北信五山を望むことができるのです。

(3)JR中央本線の木曽谷区間(長野県)
 JR中央本線の西より、通称「中央西線」は長野県の木曽谷を通っていて、北アルプスと中央アルプスの 3,000m級の山々の間を流れる木曽川の渓谷美が美しく、名所「木曽八景」の内、“寝覚めの床”“木曽の棧”“小野の滝”なども車窓から眺めることができ、とてもすばらしいのです。 

(4)大井川鉄道(静岡県)
 静岡県にある大井川鉄道の車窓からは、ゆったりと流れる大井川の風景もすばらしいものですが、ここは鉄道自体に面白いものがたくさんあります。1922年(昭和2)開業の大井川鉄道は、1949年(昭和24)に本線が全線電化されるまで、蒸気機関車(SL)が活躍していました。電化されて一度は姿を消したSLですが、1976年(昭和51)に国鉄最後のSL、C11-227を「SL川根路号」として再び運転して復活したのです。現在では運転日、運転本数ともに国内ではもっとも多く走っていて、とても興味深い景色が眺められます。それ以外に、井川線の急勾配を登るアプト式鉄道、鉄橋の上の駅、旧国鉄(現JR)をのぞく民鉄の中で日本一のノッポ橋(100m)といわれる関ノ沢鉄橋、トロッコのような車両など車窓の楽しみがたくさんあるので、お勧めです。

(5)JR飯田線(長野県・静岡県・愛知県)
 この線は、当初民間で敷設されたために、駅間距離が短く、線路も曲がりくねっていて、とてものんびりと電車が走ります。伊那谷を走るときは、天竜川の河岸段丘を上ったり、下りたり、そして、長野・静岡・愛知の県境地帯を走るときは深い渓谷やダム湖を望みながらと、車窓が変化してとても良いのです。

(6)JR肥薩線(熊本県・鹿児島県)
 この線は、球磨川沿いに走っている時の車窓も面白いのですが、人吉駅を過ぎて、矢岳越えをする時の車窓は、「日本三大車窓の一つ」と言われるほど素晴らしいのです。スイッチバックあり、ループ線ありの大畑を越えるところも興味深く、矢岳トンネルを抜けた後の車窓には、雄大な韓国岳を主峰とする霧島連山、晴れていれば、はるか彼方に桜島をも望むすばらしさに感動するのです。

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