江戸初期に伏見を勧請、五兵衛神社、三遊亭円丈が奉納した狛犬
[住所]東京都足立区綾瀬4-9-9
[電話]03-3606-2512

綾瀬稲荷神社(あやせいなりじんじゃ)は、東京都足立区綾瀬にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

江戸時代初期の慶長19年(1614年)正月、当地を開拓した金子五兵衛を中心に、69戸の村人が、伏見稲荷より稲荷大神を勧請し、創建した。

「五兵衛新田」と名付けられたこの地に、西向きの社殿を造営し、現在も隣接する稲荷山蓮華院観音寺が別当となり、当地の鎮守として崇敬された。

御祭神は宇迦之御魂神。『新編武蔵風土記稿』五兵衛新田の条にも「稲荷社」とあり、「村の鎮守なり、観音寺持 末社。天神社」とある。

明治7年(1874年)に五兵衛神社と改称し、住居表示の実施により町名が「綾瀬」になると、昭和42年(1967年)に現社号に改称した。

権現造りの現社殿は昭和57年(1982年)に造営されたものだが、拝殿の奥にある本殿は、天保14年(1843年)築造の総欅造りの建築。

例祭は9月13日で例大祭。3年おきにその前後の日曜日に大神輿の渡御があり、各厨子を巡幸する。それ以外の年は蔭祭で、当社周辺の神輿渡御がある。

創建400年記念事業として、平成25年(2013年)9月に摂社だった天満宮(菅原道真)を本殿に合祀した。天満宮社跡地には道真が愛した梅の木を植樹した。

当社の中神輿は、受験合格祈願神輿として、受験生に祈願を込めて、担いでもらいたい神輿だという。

参道の途中には江戸時代後期の文化7年(1810年)造の鳥居が建つ。

平成12年(2000年)に落語家の三遊亭圓丈(三遊亭円丈)により奉納された狛犬がある。座布団に座り手前には扇子や手拭、茶托が置かれる、落語家らしい遊び心がある。

その縁で、三遊亭円丈は当社に関する当社公認のホームページを公開している。台座の「奉献」の文字と、狐の絵は、やはり落語家の5代目柳家小さんの書である。

境内社に、かつては近隣を流れる綾瀬川岸にあった三峯神社、区の登録有形民俗文化財の富士塚と浅間神社(綾瀬富士浅間神社)、弁天社と小石祠などがある。

綾瀬には、当社、綾瀬神社綾瀬北野神社(綾瀬天神)の三社があり、特に綾瀬三社と呼ばれる。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、家内安全、学業・受験合格(公式HP
綾瀬稲荷神社 東京都足立区綾瀬
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