先週の姫山菊花賞 | 大恵陽子の地方競馬遠征記

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今シーズンのその金ナイター最後の重賞・姫山菊花賞(ダ1700m)が13日、金沢から遠征馬を1頭迎えて行われた。



1番人気はマイタイザン。
昨年の西日本ダービー馬で
前走は古馬相手に重賞・摂津盃を制している。


差がなく重賞4勝の実績馬エイシンニシパが2番人気で
やや混戦ムードだった。




戦前からの焦点は誰が逃げるか。

マイタイザンは摂津盃の勝因の大きな一つは
逃げてマイペースに持ち込めたこと。


同じくサウスウインドも
兵庫大賞典では一見ハイペースの逃げだったが
赤岡修次騎手の見事な騎乗ぶりで勝利している。

枠この2頭が隣同士。
内にサウスウインド、外にマイタイザンとなった。



注目のスタート。
固唾を飲んで見守ったが
マイタイザンが立ち遅れてしまった。

「馬が横を向いた時にゲートが開いてしまいました…すみません。
逃げてこその馬やからね…」
とマイタイザン杉浦健太騎手。



一方、好スタートを決めたのは真ん中の枠のタガノトリオンフだった。

「最近大人しくなっているのか、ゲートがいいですね。
出たら行こうと思っていました」
と下原理騎手。


サウスウインドは外枠から二の脚を生かして2番手につけ、2番人気エイシンニシパは3番手内をとった。



園田の1700m以上のレースは1周目ホームストレッチでぐっとペースが落ちる傾向が強いが
この日はそこまでペースが落ちることなく進んでいった。

3コーナー手前でマイタイザンが中団からまくり、各馬も動き始めたが
前の2頭は後ろを突き離していく。


そこにエイシンニシパも並びかけて迎えた直線。

エイシンニシパもサウスウインドも
突き抜けそうでどちらも抜け出さない。
タガノトリオンフも含めた3頭の叩き合いにミッレミリアも加わり
僅かにエイシンニシパが抜けたところがゴールだった。




ここ2走、重賞での2着続きにピリオドを打った。

エイシンニシパを迎えた厩務員は
「やったぁ!今日は勝った!!
がんばったな!」
と首筋をポンポンと叩き、馬を讃えた。



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鞍上の田中学騎手は笑顔で
「よかった!!」
と喜びつつ、さらなる高みへ課題も挙げた。


「直線で内からミッレミリアが来ているということは
まだスッとはキレていないんでしょう」


この馬の実力は、まだまだこんなものじゃないということだろう。




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僅差で勝利を逃したサウスウインド赤岡騎手は

「勝ったと思ったけどね〜。
ただ、3〜4コーナーの動きに重たさが残っているかなと感じました。
いい頃だと、馬なりでひゅーっと行けるくらいの力がある馬ですから」


休み明け2走目で
こちらもまだまだ良化途上なのだろう。



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ところで、騎乗していた騎手たちによると
2番手にいた赤岡騎手がペースを上手く操作していた、という。

僅差で負けはしたものの、さすがの一言。

2日後には地元で”黒潮”菊花賞をきっちりと勝利した。