男子の前の時だけ、急にハイテンションになって１オクターブ高い甘える声で「○○なんですぅ。」と舌足らずに話しかける女子っていうのは、どこにでも必ず一人はいるものです。
一般的にぶりっ子女子は同姓にはトコトン嫌われ、そして逆に男子はコロッと騙されるというパターンでそれを見て他の女性はますますキーッと歯噛みするというのは、定番アルアルですね。
テレビでも女子アナやアイドル等、最早キャラクターとしてオーバーにそれを演じてる方も居ますね。そして他の女性芸人にわざわざツッコませて笑いを取るシーンはバラエティ番組の伝統芸ですらあります。
勿論、自分もぶりっ子は大好きですね。
もし、可愛い子が満面の微笑みで甘える姿を見ても、心が動かされないとか言う男子が居たら、そいつは嘘つきなので信用しない方が良いですよ。
しかし、リアルな現実において自分が女子にブリられた事なんてついぞ、ただの一回もありません。
あれだけ可愛らしさ全開で有る筈の職場や学校のアイドルも止むを得ず自分に話しかけなければならない時は、急に平坦で抑揚の無い１オクターブ低い事務的な声のワンフレーズのみで終わります。
まぁ彼女たちは他の大勢の男子からちやほやされてるからショウガナイ。そう、ショウガナイんだと必死に自分自身を納得させようと今のショックは心の奥に封印します。
そう、結局ぶりっ子も但しイケメンに限るんだよねと独り言ちながら。
しかし、ぶりっ子だけで無く普通の女子も、というかあまねく全ての女子の声が自分に対してだけ１オクターブ低い事に気づきます。
えーと、あの・・・自分何かしました？
実は普通の女子に、謂れのない悪意を向けられる事の方が地味に傷つきます。そんな時は酸っぱいブドウの理論よろしく、どうせお前ら何か相手にしてないからと心の中で毒づく事によって何とか心の平衡を保とうと足掻きます。
また別の日には、たまたま自分が他の男と一緒にいる時に女子が隣の男だけにニコッと微笑みながら挨拶をして帰ろうとします。
一応自分も隣にいるので、一般社会常識として一緒にモゴモゴと挨拶をして中途半端なお辞儀もどきをしますが、全く彼女の眼中に入ってない事を知ります。
「オーイ、俺もココにココに居るヨー！」と心の中で精一杯の声を張り上げるのですが、全く意識にさえ入ってないようにスタコラサッサと彼女は背を向けて行ってしまいました。
更には常日頃、内心いつも薄汚いなぁと思ってるオッサンや、流石にコイツには負けてない筈だと思ってる野郎にさえもあんなに楽しそうに談笑してる所をたまたま発見した時は、心が掻き毟られそうになります。
認めたくない。認めたくないのですよ。自分が男としていやその前にただの人間として認められてないという事を。
全国の全ての女子に知ってもらいたいのです！
我ら非モテは、貴女の横でまるで何事も無かったかのように無表情に仕事をしながらも実は心の中で日々、葛藤の中で悶々とやり場の無い想いの堂々巡りをしている事を。
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