今回も半夏のお話です。
前回は半夏の思い出話で肝心の薬効をお話ししておりませんでした。(><;)
半夏は化痰薬に分類されます。
ここで当然、「化痰ってなに?」っていう疑問がでますよね?
化痰というのは中医学の専門用語で痰を除去することを言います。
ここでまたまた「痰ってあの咽の痰・・・?」っていう疑問がでますよね?
はい、その通りなのですが中医学でいうところの痰はもっと範囲が広いのです。
中医学での正式な名称は痰飲といい、体の水分の吸収、排泄の障害に伴って体内に発生した異常な水液停滞のことです。
もっと細かいことを言いますと、粘っこいものを痰、稀薄なものを飲と区別します。
ですから、痰飲は咽喉だけでなく体内の色々なところに存在します。
咽喉だけでなく、消化管にも頭部にも存在します。
そして、その場その場で痰飲が塞ぐことにより悪さをするのです。
半夏はこの痰飲を除去してくれます。(燥湿化痰といいます)
半夏厚朴湯、半夏白朮天麻湯などがこの使い方ですね。
半夏厚朴湯は市販薬でもストレージHという名称で販売されています。
効能効果は「気分が塞ぐときに・・・」となっていますが、半夏厚朴湯が効果あるのは体内に痰飲がある場合だけです。
病院の先生はよくうつ病に半夏厚朴湯を処方したりしますが、痰飲がない場合は全く効果はありません。( ̄_ ̄ i)
ですから、会社の上司に叱られて欝になったなんていうケースには半夏はききません。
そういう場合にはむしろ柴胡が効きます。
あと半夏は生姜と併用して吐き気もとめます。(降逆止嘔といいます)
小半夏茯苓湯なんかそうですね。
ところで、痰飲はなんで生じると思いますか?
ずばり、お酒と甘いものです!!!
大事なことなので二回言います。
お酒と甘いものです!!!
たいていの人が耳が痛いのではないでしょうか?
そうなのです。痰飲を除去するには漢方薬を飲むだけでは足りません。
患者さんもお酒と甘いものを控えないといけません。
皆さま、それがなかなかできないんですよね・・・(気持ちはわかります ( ̄ー ̄;)
漢方治療で大切なことは、漢方薬を飲むだけでは終わりません。
食生活、生活習慣を見直して、新たに病変を作らないことがだいじなのです。(*^o^*)
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