ガンダム連休真ん中の日曜、
1人でお台場に向かった。

たしなんでいる位置ゲー、
期間限定でお台場にて
ミニミッションなのだ。

晴れていればレンタサイクルで
他も回りたかったのだけど、
あいにくの雨、お目当ての
ミッションだけすることに。

ボクが普段は足を向けない
エリアを回る設定で、
いつもと違う風景に
思いの外楽しむ自分がいた。

実物大ガンダムは
春に撤去さらるとか。
次男と見に来てから
もう1年経つのか。
その次男も同じく春に、
母親(ボクの元嫁)と住む
地元で就職すると言う。

感慨で胸に火を灯し
フジテレビ横の橋を渡る。

ゴー、と音がする程な強風、
安価なビニ傘はポキポキ
骨が折れて不恰好なざまに。

これだからフジは!
なんてディスってみる。

自由の女神存在の脈絡が判らない
自由の女神を参拝し、
ハートをあしらった
記念撮影スポットに唾吐き
陸橋を降りて人気(ひとけ)
の無い方へ向かう。

灰色の曇天の下、
欧州の映画から抜け
出してきたような
陰気で美男美女な
カップルの後を追う。

視界が開けた先は
お台場の砂浜だった。

お台場でビーチなんて
イタ飯にボジョレーの
ようなモテ要素のお重。

しかし風の強い雨模様、
陰気な白人カップルに
水上バス待ちの客、
雨でも走る健康ヲタしか
周囲にはいなかったので、
リア充臭に顔をしかめ
鼻をつまんで口呼吸パクパク
することなく、安らかに
付近を散策することが出来た。

地名の元になった幕末の
お台場を望み、謎の
錨オブジェクト群を拝む。

カモメが飛んだ晴れていればアベック(死語)
がブランチやキャッキャや
ウフフをするデッキに
海鳥の群れがいた。

カモメなのかウミネコなのか。

ギャー、ギャー!

ウミネコのなく頃に
カモメが飛んだ。

お台場はこれくらいに
夕飯を食べに行こう。

乗換駅である大崎で
降りて探して見ることに。

もつ焼きの美味しい店でも
無いものかと、壊れた傘で
東口界隈を歩き回る。

オフィス街と複合ビルばかり。
小ぎれいなチェーン店で
お揃いの制服着たヤングに
マニュアル通りの接待を
されたいんじゃない。
油の染み着いた席で
目分量で注いでくる
ホッピー用の安焼酎と
頼んだら1分で出てくる
作り置きのもつ煮を
しんみり味わいたいんだ!

……雨で靴の中が
しびれてきた頃、
諦めて串カツチェーンへ。

さあ、連休が終わったら
都内へ短期出稼ぎだ。

つづく。