著者:辻村深月
出版社:新潮文庫
面白かった―!
無機質を装う「ツナグ」の少年が、徐々にその素性が明らかになっていく構成はとても綺麗でした。
珍しく辻村さんの他作品とのクロスオーバーがない?ような。
無いのも良いですね。
全部クロスオーバーものだと新鮮味が無くなるし、たまにこういう作品が混ざっていると、なんとなく安心します。
「ツナグ」に依頼した人たちについて、一番気になったのは嵐と御園の話です。
結局御園は嵐を恨んでいたのかな?
あの一言は、嵐に生涯罪を背負わせる、その意識を一生持たせる一言でした。
御園の心情が、どこか別で書かれたら良いな。
映画は、祖母役を樹木希林さんが演じているそうですね。
うーん、ちょっとイメージがちがうような…?