実家まで30分かからない距離なのですが、両親の新型コロナ感染対策のハードルがあまりに高すぎて帰省しても玄関から先に進めていないおぢゃっこさんです。

 

 

さて、コロナ禍で「帰省しちゃイカン」えー的空気がここ2年漂ってましたので、なかなか規制できていない方々も多い事でしょう。

 

オミクロン株がどうのこうのまた怪しげな空気が漂い始めていますが、新規感染者数が少ない状況が続いている今のうちにチケットを用意し、帰省しようとなさっている皆様。

 

もしもご両親がそれなりの御年であった場合、しばらくぶりに帰省した際には重度化前及び事件事故の予防としてもしも余裕がありましたら以下のチェックをお願いいたします。

 

 

チェック項目は以下10つ。

 

 

・自家用車の凹み、キズ車

 

・料理の味付けの変化鍋

 

・食事の好みや食べ方の変化プリン

 

・両親の力関係の逆転DASH!

・冷蔵庫や財布の中身がま口財布

 

・庭のお手入れ具合チューリップ赤

 

・着席時の姿勢

 

・言葉の意味の聞きなおし目

 

・就寝時の寝言、いびきぐぅぐぅ

 

・服薬内容の確認予防接種
 

 

・自家用車の凹み、キズ

運転をなさっているご両親であれば自家用車の外装のチェックをお願いいたします。

こすり傷や凹みなど、特に助手席側から後部にかけてぶつけている様子があれば、さらにチェックを深めてください。

・すでにぶつけたりこすった傷の上からぶつけていないかどうか

⇒見落としの慢性化や反射速度の低下等が考えられます(フレイルの恐れ)

・ぶつけ方が大きければいつ頃だったかのエピソード

⇒直していないのはぶつけたこと自体の記憶がない?(アルツハイマー系の認知症の恐れ)

・直す予定の有無

⇒(無関心なら高齢者うつやレビー系の認知症の恐れ)

まー、いきなり「運転免許返納」や「ドライブレコーダー取り付けなさい」といった話の持っていき方は楽しみにしていた帰省を台無しにする恐れがありますので避けましょう。あくまでさりげなくどうぞ。
 


・料理の変化

お料理好きだったのに全部ウーバーとか、出来合いのもの、外食ばかり、といった変化も含みます。

味付けが明らかに変化していたり、濃くなっていたりした場合は何らかの認知症の可能性や高齢者うつといった可能性があります。
とは言え、外食や出来合いのものばかりであっても「手料理が食べたい」と無理にせがむのはやめておきましょう。ちょっと教えて、くらいに留めておいてあくまでチェックで良いです。「味が濃い」とか「しょっぱい」などという味の評価はいつの時代も喧嘩のもとですから、当然よしましょう。味覚と嗅覚の変化は結構な確率で何らかの認知症症状の伏線である可能性が否定できません。


・食事の好みや食べ方の変化
上記項目と被りますが、これまでもそうだったなら気のせいの範囲ですが、「やたら甘いものを食べまくる」場合ややたらと掻き込むように食べるようになっていた、といった場合はピック系の認知症の可能性が考えられます。

もちろん、メタボリックシンドロームとその周辺症状も可能性が高まります。

また食べこぼしが頻繁にあったりひどかったらロコモティブシンドローム(運動機能低下)やサルコペニア(身体機能低下)、また、認知症症状の可能性が考えられます。

同様に「やたらむせる」ようなら嚥下機能の低下が考えられますし、「やたら胸が詰まる」「むねやけ」があるようなら心不全の可能性が疑われます。


・両親の力関係の逆転
両親の力関係の逆転はどちらか、または両方の認知症症状が疑われます。もちろん生活が維持できているのですからいきなり慌てて「大変だ!」となる必要はありません。ただし喧嘩がちょいちょい起きているようなら近隣の皆様や地域包括支援センターに相談しておくと良いでしょう。

ちなみに「やたら夫(妻)が忘れっぽくて…」と訴えてきた場合、忘れている自覚がある方は全く深刻ではありません。一先ずご安心ください。むしろ忘れっぽさを指摘している側が「自分が記憶していないことに気付かず相手を責めている」ケースがあります。その場合はむしろ指摘している方がより重めの認知症症状の進行中である可能性が高いです。


・冷蔵庫や財布の中身

これは結構わかりやすい「認知症症状チェック」として知名度も上がったのでご存知かもしれません。

同じ商品がやたら複数あったり、賞味期限切れや消費期限切れが多数あるようならなんらかの認知症症状の進行中である可能性が高いです。また、小銭があるのにやたらと札でばかり支払いする場合も同様です。


・庭のお手入れ具合

なんらかの身体的な不具合を隠している可能性があります。心配させまいという親心にグッとくるところです。まずはそちらを確認してください。一方で身体的な明らかな原因がないのに庭が荒れているようなら、フレイル(心身虚弱)や高齢者うつ、なんらかの認知症症状の進行中である可能性が高いです。



・着席時の姿勢
座椅子やソファーなどに座った時に同じ方向に傾いている様子があれば、パーキンソン系の疾患の可能性やレビー小体系の認知症症状が隠れている可能性が考えられます。そのままうたた寝したり、さらには寝てるのに寝てないと仰るようなら進行中である可能性が高まります。とは言え、慌てても仕方ないので落ち着いて他の項目を詳しくチェックしてみたり、専門の方々に相談する段取りを組みましょう。


・言葉の意味の聞きなおし

結構な割合でただの癖だろうと見逃されるのですが「どういう意味?」「どういうこと?」「なんなの?」といった聞き返しが気になるほどに繰り返されるようなら是非そのまま気にしてあげてください。ピック系の認知症症状や言語理解の低下症状が生じている可能性があります。とは言え、こちらも大騒ぎせずまずは暮らせているのなら、落ち着いて過度に心配する必要はありません。本当にただの癖かもしれないし。他の項目を詳しくチェックしてみたり、かかりつけ医やかかりつけ薬局、専門の方々に相談する段取りを組みましょう。


・就寝時の寝言、いびき

まずはイビキですが、ガーガーかいているのにピタッと止まったりするようなことがあれば割と有名になりました「無呼吸症候群」の可能性が考えられます。寝ている間のことは本人は分かりませんので「息止まってるよ」と教えておいて、さりげなく受診を促していても良いでしょう。
また、寝言が酷い(まるで起きているように話している、身振り手振りもある)ようなら、レビー小体系の認知症症状の進行が考えられます。他の項目と合わせて詳しくチェックする一方でご自身はまずは冷静に。一気に悪くなるもんでもありません。ご両親を不安に陥れるような「一刻も早く受診へ!」などと煽ると、むしろ北風と太陽状態で全力で拒否られかねませんし。


・服薬内容の確認
こちらは是非。飲み方があっているかどうか、管理状態が適切かどうか、飲み忘れはどうか、そもそも服薬の量はどんなもんか…あくまでチェックです!指摘してほしい訳ではありません。用量用法は正しく…などとメディアよろしく適切に正そうなどとはしなくて良いです。

むむむむむっ⁉という項目があれば、どんなことが問題なのかを書き出していただければ十分です。それを基にかかりつけ医やかかりつけ薬局でどうしましょう?と相談できると良いですね。

強く問いただしたり、訂正しようとしたりするのはせっかくの帰省がズーンと暗くなっちゃいますし、「どうしてこんなことしてんの!?」「ダメだろう!?」などと言おうものなら間違いなく激おこぷんぷん丸です。

 

さてさて、チェックはあくまでチェック。気が付くことが大切です。そこから先は感情に任せずに淡々とできることから改善を図ればいいのです。何よりも大切なのはようやく帰省できたことを喜び合い、幸せを感じ合うこと。

 

その幸せがちょっとでも長く続くように転ばぬ先の杖的なお願いに過ぎません。
なにかしら「あれ?」とチェックしても今は判断はいったん保留にして、さりげなく観察し、また来れる機会を作っていただければ幸いです。

まあ、でも地元の地域包括支援センターがどこにあるかくらいは確認しておいても罰は当たらないのではないかと思います(-ω-)/

 

 

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