山菜よりも、発見が多かった日。 | ―― フキノカサ ――

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昨日は友人と、千歳方面へ、山菜採りに行ってきました。
新規開拓……といきたかったのですが、結局いい場所は発見できずじまい。

山にはアズキナ(ユキザサ)採りの人がたくさん出ていましたが、
私たちの判断では、正直採るには小さすぎる……という感じで、収穫なし。


男衆が斜面を探索中、私は写真撮影。
ナニワズの花。
150426 ナニワズ
最近あちこちで見かけますね。


フクジュソウ(福寿草)
150426 福寿草
これもあちこちで見かけます。
ここは固まってたくさん咲いていました。


根の出始めたどんぐり。
150426 根の出始めのどんぐり
割れて時間がたつと赤くなるんですね。


先日と同じように、また赤い蝶が。
今度はクジャクチョウでした。
150426 クジャクチョウ
綺麗な蝶です。

でも裏側が真っ黒(笑)
150426 クジャクチョウの羽の裏
この2枚の写真は同じクジャクチョウの写真なのですが、
全く別の蝶みたい。



とある場所で、エゾシカの頭骨を発見。
150426 エゾシカの頭骨
小さいので子鹿の頭骨でしょう。


ひっくり返してみました。
150426 エゾシカ上顎
鹿の上顎には前歯がありません。

下顎にのみ、前歯があるのですが、
この頭骨の下顎は近くには見当たりませんでした。
(鹿は硬い上唇と下の前歯で草を噛みとって食べ、反芻します)

鼻の部分あたりが砕けてしまっていて、不完全なのが惜しいですね。



別の場所では、アライグマが私の後ろを駆け抜けて行きました。
慌ててカメラを向けて撮影。
150426 アライグマ

ちょっと進んではこちらの様子を伺って逃げるのですが、
ずっと同じ横移動をしていくので、私も同じように横移動しつつ撮影。
150426 逃げるアライグマ
たまにこちらを見て、ちょっと固まって、とことこ動き出す。

なんだか愛嬌があって可愛いのですが、
もとはペットとして飼われていたものが脱走した外来生物です。
最初は10匹ほどだったらしいのですが、
私はここ数年で何度か目撃しているので、けっこう増えてるんじゃないかな。

見た目の可愛らしさと裏腹に、かなり凶暴で強い生き物です。
特定外来生物で生態系を乱すため、駆除の対象になっているので、
担当の役所にみつけた場所を通報する予定です。



さて、実はこの日、午前中に支笏湖沿いを車で走っていたら、
パトカーが停まっていて、道路脇の斜面の上に警察官が数名。

去年もこの支笏湖沿いの斜面で
アイヌネギ採り中の滑落死亡事故があったので、
帰宅してからニュースを確認しました。

前日から行方不明だった山菜採りの男性が
道警ヘリの捜索により、この日の朝に心配停止状態で見つかり、
配送先の病院で、死亡が確認されたとの事でした。

ここにはアイヌネギがたくさん生えているのですが、
かなりの斜度なんですね。

150426 支笏湖沿いの道路脇の崖

写真では丸みを帯びて見えますが、さらにこの上に急斜面が続いています。

この写真でも、青いジャンパーの方がアイヌネギ採り中ですが、
さらに上にも数名歩いている方がいました。

で、この支笏湖一帯というのは、
去年9月の大雨(札幌市内でも90万人に避難勧告が出ました)で、
かなりあちこちめちゃくちゃになり、湖沿いの道路や橋も一部流されたり、
土砂崩れの土や流された倒木が堆積したりして、
復旧まで1ヶ月間不通だったところです。

大きな木が根元から流され、
耐えた木の一部も冬季の積雪でかなり倒れています。
この斜面にもそういった木がたくさんあって、いつ落ちてくるかわからない。

もともとこの支笏湖はカルデラ湖で、
そこにさらに火山が隆起していびつになった地形なので、
粘土化した火山灰と、その上に堆積した土という、ゆるみやすい地質。
そして、去年の大雨と雪どけで、非常に地滑りしやすくなっています。

(ちなみに、支笏湖の北と南には、常時観測対象の活火山があります。
登山で人気の樽前山が活火山活動ランクA、恵庭岳がランクC。
ランク外で常時観測対象ではありませんが、風不死岳も活火山)

ここで山菜採りをするのであれば、
状況をよく確認して、ロープなどの安全対策が必要だと思います。

目の前にたくさん目当ての山菜があるときの気持ちはよくわかりますし、
山の経験豊富な方たちならすいすいと行ける斜面なのかもしれませんが、
くれぐれも皆様、お気をつけて。

事故に遭われた方のご冥福をお祈りいたします。



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