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酒のツマミになる話題をセッセセッセ。独断偏見は”味付け”です※文中の敬称は略。

テレビ電話 半世紀のタイムトンネル

2018-04-19 | 日記

大学時代から半世紀。
懐かしい顔が突然現れた。

体調を崩して自宅療養しているYYの名前が、スマホ画面に浮かんだ。
「えっ!?」
一瞬かたまった。
「亡くなった?」
不吉な予感がした。

すると奥方の明るい声。
「ON クリックしてえー」
「ど、ど、ど、する?」
初体験。
声は明るい。

だから訃報ではない。
少し安心したが、分からない。
「フム」
ON というところを指で押した。
「むむ」
YYの顔ではなく富山・魚津在住の友人KKのハゲ面が見える。
「びっくりっちゃ。こんなことが出来るんじゃね」
満面笑顔のガラケー族KKが大写し。



YYは千葉・八街(やちまた)でカラオケ店を営んでいる。

元気な時は台湾出身の奥方が中華料理店を営んでいた。
法政から台湾大学に留学。
そして三越に入社。
わけあって退社。
台湾留学時に知り合った奥方と八街で店をオープンした。
開店しばらくして、行ったことがある。
さすが、といっていい本場の中華料理。
美味かった。

しかし、YYが難病に罹り、介護が必要となり閉店。
カラオケ店に切り替えている。

中学教師を退職したKKがわざわざ、富山からYYを訪ねたのだ。
「もう、半世紀やからね」
しみじみ言った。

もう半世紀。
何か あるたびに、40年、50年の時を経る。
「俺たち、もう先はしれとるからね」
元教員のKKがアップした画面の向こうから、呼びかけた。

いま、YYはしっかり話せない。
東京・下北沢の下宿でギターを爪弾いてくれたっけ。
岡林信康の「チューリップのアップリケ」(↓クリックすると聴ける)は忘れられない。
https://search.yahoo.co.jp/video/search?p=%E5%B2%A1%E6%9E%97%E4%BF%A1%E5%BA%B7+%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B1&tid=cf0570a3be9d9afa32a549f8cf27488d&ei=UTF-8&rkf=2&dd=1

YYの弾き語りは上手かった。

「樹氷」という名の焼酎を横にYY、KK、そして私、もっと居たな。
みんなどうしているだろうか?



酔っ払って女子寮に忍び込もうとして、階段から滑り落ちたやつ。
岡山の酒問屋のボンボンやった。
今頃、社長ヅラして店を切り盛り。
後継者に訓示垂れているのだろう。

国交省の役人になった「変わり者」の肥後もっこすNKは、どうしてるんだろう。
貿易会社に勤めたキッチリ屋NSは?。
10歳下の女房をもらいうらやましがれた。
だが、やがて世代が合わず夜逃げされたっけ。
「出張から帰宅したら、タンスも洗濯機もなんもない。一瞬、頭が真っ白になった」
やがて親権、財産分与の長い長い泥沼裁判。
失意の果て、退社して健康食品店を赤羽で営む博多っ子。

書いていると、際限ない。

「先は知れている」年代。
みな、それぞれが背負ったものはある。
それが人生だろう。
「それで、自由になったのかいー」ていう岡林の歌もあったっけ。
そろそろ、集まってもいいか?

といっても中学時代の幹事YTのように私は世話好きではないからね。

誰かやってくんないかな?

たた一本のTV電話。
文明の利器が半世紀のタイムトンネルをくぐらせてくれた。






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