「日本経済は世界のモデルになる」ノーベル経済学賞のアマルティア・セン教授に聞く | 蒼空のブログ

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信仰歴40年未満にして日本の正しい歴史に目覚め、統一教会の解く歴史観は嘘であり、統一教会は偽善謀略団体、教祖は偽メシヤだと確信しました。日本が本来の精神伝統と誇りと自信を取戻し世界に貢献する事こそが世界平和の第一歩と思います。

「アベノミクスは正しい」とノーベル経済学賞のアマルティア・セン教授は語る。diamond onlineでの論評ですが安倍総理の経済政策を絶賛してますよ。

http://diamond.jp/articles/-/145792?page=3

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「経済学のマザーテレサ」「経済学の良心」として名高く、アジア人として初めてノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン教授。その研究の範囲がノーベル経済学賞に収まりきらないことから、同賞受賞者の中でも異色の経済学者と言われている。そのセン教授は「戦後の日本の経済成長はアジアのモデルとなった」と日本の成長モデルを高く評価し、ハーバード大学の授業でも度々日本について教えているという。セン教授に日本の成長モデルの強みと今後の日本経済について語っていただいた。話題の新刊「ハーバード日本史教室」からお送りする。(2017年4月24日、ハーバード大学にてインタビュー)

 

佐藤 日本経済はもう20年以上も停滞しており、かつて成功した日本の経済成長モデルはもう機能しないのではないか、という不安が国内に蔓延しています。アベノミクスについてはどのように評価していますか。

セン 私は安倍首相には直接お会いしたことはありませんが、日本銀行総裁の黒田東彦氏、内閣官房参与の浜田宏一氏のことはよく存じ上げています。彼らは世界の中でもトップレベルのエコノミストであると思います。

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 現在の日本経済の問題は、アベノミクス以前に景気を後退させるような経済政策がとられていたことに端を発します。当時、日本に何よりも必要なのは、景気拡大政策でしたが、それとは逆の政策が実施されていたのです。

 安倍首相と黒田総裁が推進してきた経済政策の方向性は、基本的には正しいと思いますが現在、微調整が必要な段階にきています。経済政策には、状況に応じた調整が不可欠です。

 黒田総裁とは何度も意見交換をしていて、先日も最新の取り組みについて聞く機会がありましたが、日本経済、そして世界経済が、今、どのような政策を必要としているかについて、非常に正確に理解されていると思いました。また内閣官房参与の浜田宏一氏は優れた経済理論家であるだけでなく、実践的で洞察力のある戦略を立案することにも卓越しています。浜田氏も政府に対して適切な助言をしていると思います。

 1990年代から10年、20年にわたって、日本は間違った経済政策、つまり、景気拡大を抑制し、景気を刺激しない政策を行ってきました。しかし私は今、日本経済の将来について楽観的な見通しを持っています。世界は今後も、数多くの問題に直面していくことでしょうが、日本については「大きな問題はすでに対処されている」と自信を持って言えます。

 

 欧米が進んでいるのは、それを可能にする教育を受けてきたからだ。国民の教育水準をあげれば私たちだって欧米に追いつける。このような理解のもとに、日本は、国民の教育レベルを上げることによって経済を発展させるという成長戦略を選択したのです。そしてこのモデルは、アジア諸国へと広がっていきました。

 日本は東アジア、東南アジアの素晴らしい模範となりました。韓国、台湾、シンガポール、タイなどのアジア諸国は、日本が国民に教育を施し、国民のケイパビリティ(潜在能力)を増大させることによって急速に経済を成長させたことに深い影響を受けてきたのです。

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佐藤 戦後の日本の経済成長に民間の起業家が果たした役割も大きいと思います。本田宗一郎や盛田昭夫など戦後、日本経済を牽引してきた経営者は、自分が豊かになるよりも、日本をよくしたいという気持ちのほうが強かったように思います。なぜ自分の欲よりも社会貢献を優先したのでしょうか。

セン まず何よりも、日本文化や日本という国に対して誇りを持っていたからだと思います。この日本人の誇りは、19~20世紀、日本の産業革命を牽引した原動力でもありました。私の友人である森嶋通夫(経済学者、1923-2004)は、その著書の中で、日本人が金銭的なインセンティブがなくとも責任感を持って働くのは、その文化によるところが大きい、日本人の倫理観は日本経済の発展に大きな貢献をしてきた、と述べています。

 日本人の実業家たちが「この国には世界の中でも唯一無二の文化がある」と信じてきたこと。これが日本全体の生産性を高め、日本という国の可能性を信じることにつながったのです。

 次に、日本人が自国を良くすることだけを考えていたわけではない点を指摘しておきたいと思います。日本は世界の人々、特にアジアやアフリカの発展途上国の人々に対して多大な援助をしてきました。私は2001年~2003年に緒方貞子氏とともに、「人間の安全保障委員会」の議長を務めました。緒方氏は、2003年~2012年、JICA(国際協力機構)の理事長を務めましたが、私が彼女を通じて学んだのは、日本人の利他主義へのコミットメントは、日本国内にとどまらず、世界規模であるということです。

 

続く