山之介です。

 7月27日(日)、「塩見岳」にアタックの日。

 今回は縦走せずに、往復登山。(縦走すると車の回収が大変ですから。)

 往復のコースタイムは約8時間30分。

 前日、自分の天幕の向かいの方に聞いた話では、アタックザックでの往復なら6時間くらいで済むそうです。

 ただ、日中は暑いので早朝に出発した方が楽とか。

 朝、4時起床。ってゆーか、朝寒くて眠れませんでした。

 天幕の中の気温は8.5℃。

 4時30分からパンとコーヒーで軽く朝食を済ませて出発。

 今日は昼から一雨来る予報です。

 4:47、ガスで真っ白な中を出発。
 

 この辺りは「特殊東海製紙」の社有林だそうです。これって「東海フォレスト」?
 

 最初に軽くひと登り。
 

 「三伏山(2,615m)」です。
 

 ここからはしばらく下り、「ハイマツ」と「シャクナゲ」の間を進む。
 

 ところが、さっきの「三伏山」への登りで帽子を落として来た事に気付いて回収の為、往復20分のロス。

 気分を直して再出発。

 「シャクナゲ」がお出迎え。
 

 朝露に濡れた「ダケカンバ」の林。
 

 実はこの「塩見岳」、かなりの高山植物の宝庫。

 ちょうどいい時期に来たからかも知れないが。

 「ツマトリソウ」
 

 「?」
 

 「オトギリソウ」?
 

 「ヨツバシオガマ」
 

 出発して約1時間で「本谷山」に到着。
 

 ここで小休憩。

 今日のアタックザック。ペラペラの「デイバッグ」。1,280円也。
 

 休憩を終えたら出発前に「行って来ま~す」。
 

 次第に木々の隙間から右手にひと際高い山が見え始めた。
 

 「あれか?あれだろ。」

 裾野に深い南アルプスの山塊。
 

 かなりはっきり見えるようになった。
 

 「やっぱりあれだな、塩見岳は。あと3時間ほどで本当に着くのか?」

 ここからまたしばらく下り、アップダウンが多いな。

 まるで「エイリアン」。
 

 次第にガスも晴れ明るくなって来た。
 

 「???」
 

 「マイヅルソウ」
 

 「塩見新道」との分岐に到着。小休止。
 

 こちらが「塩見新道」、だけど今は通行禁止。
 

 後ろを振り返ると歩いて来た山々が。
 

 足元の岩陰にひっそりと「コメバツガザクラ」。  
 

 樹林帯歩きはここまで、ここからしばらくは露岩帯。

 尾根に出るとガスが取れ始めた「北岳」が出現。
 

 足元の「クロマメノキ」に実が付き始めている。
 

 「シャクナゲ」の花を見ながらしばらく歩くと
 

 7:42「塩見小屋」に到着。
 

 中の様子を少し覗かせてもらいました。ただ今お布団片付け中。
 

 3分ほど休んで出発。

 「塩見岳」が間近に見えて来た。もちろん奥の山ね。
 

 応援のメッセージ。ここからあと1時間か。
 

 後ろには南アルプスの名立たる山々が。

 右から「北岳」、中央に「甲斐駒ヶ岳」、左に「仙丈ケ岳」。
 

 天気予報と違って今日はいい天気になりそう。

 掛かっていたガスもどんどん流れ始めている。

 「甲斐駒ヶ岳」の花崗岩の白き山頂。
 

 「塩見岳」から延びる「仙塩尾根」の縦走路。
 

 「やっぱ、あの尾根を歩きたいなぁ。」
 

 これは、「間ノ岳」か?
 

 ただ今の気温は8℃、湿度70%。

 ここからはずっと岩稜地帯。
 

 「イワツメクサ」
 

 ほぼ垂直に近い斜面を直登。
 

 「塩見岳」の手前の岩峰を登る。
 

 この辺はまだ楽。
 

 ここから最初の岩場の急登。
 

 花を見ながらゆっくりと、気温も低くて涼しいしね。

 ここから高山植物がさらに豊富。

 「オヤマノリンドウ」
 

 「イワオウギ」
 

 「シコタンソウ」?
  

 「ミヤマミミナグサ」
 

 「コケモモ」
 

 「ハクサンイチゲ」
 

 「ホソバツメクサ」
 

 「ミヤマオダマキ」
 

 「イワベンケイ」
 

 ひたすら登る。思わず浮かんだフレーズ。

 「♪ 君の行く道は 果てしなく遠い だのに なぜ歯をくいしばり 君はゆくのか そんなにしてまで」

 なぜか山登りにピッタリな歌だな。

 登って、登って振り返ると「お~高い、高い」。
 

 手前の山のずっと向こうが「塩見小屋」の場所。

 ここからは崩れやすい岩場。
 

 更に登って立ち休憩。
 

 全然進んでいないな。

 「こいつが山頂か?」と思いきや、これを登って更に先に山頂があった。
 

 8:50 「塩見岳(西峰3,047m)」に到着。
 

 いい具合に「富士山」が見える。うれし~。

 一息入れたら記念撮影。

 すいません。またパクりました。
 

 すいません。またまたパクりました。
 

 周囲の人に大うけ。

 「仙塩尾根」
 

 「おっ!向こうにもっと高い山があるじゃない。」
 

 「でもここに三角点があるぞ。

 近いのでとりあえず行ってみよう。
 

 「日本画」のような富士山。
  

 こんな尾根道にまで高山植物が。

 岩陰に隠れるように「イワカガミ」
 

 「ツガザクラ」
 

 この山頂付近、風が強い。風速10mくらいはある。

 約5分で「塩見岳(東峰3,054m)」に到着。
 

 こっちは「仙塩尾根」、「間ノ岳」へと続く。
 

 こちらは「蝙蝠岳」、「二軒小屋」へと続く。
 

 「西峰」を振り返る。
 

 「富士山」サイコ-。
 

 サイコーな状況でまたパクる。すいません。今後控えます。
 

 30分、展望を楽しんだら下山開始。

 ただ今の時間は9:25。

 早く下山して、「烏帽子岳」を往復して来よう。

 おっと岩陰に「イワベンケイ」の雌花が。
 

 下っている途中見つけた「ウスユキソウ」。
 

 さっきの直登地点まで戻って来た。
 

 「この斜面を下るのかぁ?」
 
 下りながら「♪ 君の行く道は~」を歌っていたら岩陰から出て来た人に笑われた。ハズカシ~。

 再び「塩見小屋」に到着。お布団まだ干し終わっていませんね。
 

 小屋に居たアルバイトの女性の方、気さくで可愛かった。

 「塩見小屋」、来年は新棟を建築するそう。お食事も提供できるのは再来年からだそうで。

 「塩見小屋名物」のトイレ。
 

 「袋トイレ」。これって携帯トイレじゃないの?
 



 ここから一気に下る。

 11:00過ぎ、とうとう雨が降って来た。カッパの上着だけ来て駆け足で降りる。

 「これじゃ烏帽子岳に登るはやめておこう。」

 「水場」に寄って、今日も頭を洗う、ついでに濡れタオルで全身を拭いてさっぱり。

 12:46 テン場に戻って来ると、ほとんどの天幕は撤収済。
 

 大体、金曜日から登って来た人がほとんどだったからね。

 雨で少し冷えた体に、昼食は「塩ラーメン」。
 

 「塩見岳」に引っかけたのか?いいえ、偶然です。

 山では味の濃い物が美味しい。
 

 

 昨日の珍しい天幕の完成形はこんな状態だったのか。
 

 初めて見た「KELTY」の天幕。幅が細くてとっても軽そ~。
 


 夕方になり雨が上がった。

 「本谷山」が綺麗に見える。
 

 天幕の中から木々の間に見えるのは、
 

 「塩見岳」。最高の場所に天幕を張れた事に感謝。
 

 

 今日の夕食は最後のウインナーを入れたカレー。
 

 これを食べればかなり荷が軽くなりそう。


 さて、明日は下山するのみです。
 
 これで100名山のうち、63座登頂。山之介。




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