またもや区政停滞か? あの“困った区長さん”が2期目に突入。 | 神楽の世田谷生活

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世田谷在住の神楽です。
日常の雑感などをつづっております。


 世田谷区長選挙において、あの保坂展人氏(現職)が自民・公明の推す新人候補を大差で破ってしまいました。
あ~あ。
 このショックで私は当分立ち直れないかもしれません。
 
 今回は保坂氏を当選させてしまった原因を私なりに分析してみますね。
 其の一 「対立候補の新人・K氏のドタキャン報道」
 其の二 「保坂区長の後出しジャンケン戦略」
 其の三 「“世田谷区議会だより”の発行が選挙日の後だったこと」
 
 まずは「対立候補の新人・K氏のドタキャン報道」、これは痛かった。
 
 そもそも前回の統一地方選で保坂氏の当選を許してしまったのは自民党の責任といって良いでしょう。
 前回の世田谷区長選挙は現職が引退ということで当初は候補者7名という大混戦でした。
 (最終的に二人の候補者が辞退して5人での選挙となりましたが)
 ただでさえ票が分散されるところに、自民党は都連と世田谷総合支部とでなんと別々に候補者を擁立したのです。(チッ! 何やってんだか。)
 
 よく投票率の低い選挙では政党の持つ組織票がモノを言うと聞きます。
 社民・共産の組織票が自民・公明のそれを僅かに上回っていた感じです。
 この時は投票率自体が41.76%と低く、当選した保坂氏と2位の候補者(自民)とはわずか5千票差でした。
 自民党内で擁立する候補者を絞りきれなかったところが、前回における自民の敗因だったのです。
 
 さすがに今回はその反省を踏まえたか候補者は現職の保坂氏と新人K氏の2名のみ。
 そこまでは良かったのですがね~。

 敗因の一つは対立候補の新人・K氏自身。
 自民・公明・次世代が推薦する有力候補ってことだったんですけどね~。

 この人ね。選挙前の公開討論会をドタキャンしたんですよ。ド新人の分際で。
 知名度の点で現職が有利なのはわかっていただろうに。 
 自・公の推薦もらっただけで慢心してしまったのかな~?
 本当に何を考えていらしたんだか?
 
 此奴のせいで討論会は中止。
 でもってこの件は新聞のニュースで取り上げられてしまい、多くの有権者の知るところとなりました。
 もう選挙戦の前からからケチがついてしまった感じです。
 
 加えるにこのK氏は下北沢の再開発で利益を得る地権者の一人であるらしく、そのことも忌避された原因かも知れません。
 
 自民にしても公明にしても、もう少しマシな候補者を見つけられなかったのか?

 今回も低投票率が予想されていたので、国政における政権与党の組織票がモノを言うかと期待していたのですが……。 
 あろうことか保坂氏が新人を大差で退けてしまいました。

 ここまで自民・公明の組織票が当てにならないとは!
 ホントのホントに、な~にやってんだよ!って、思いました。

 

 

 第二の要因は「保坂氏の後出しジャンケン戦略」ですね。
 
 以前このブログでも保坂区長の公約違反を取り上げました。
 *どうなる下北沢! 公約違反の困った区長さん。

 もともと区長になる前の保坂展人氏は「下北沢再開発は醜悪なコミュニティ破壊」 「下北沢に巨大道路はいらない」という見解を示していました。
「再開発とそれに伴う道路建設は見直す」というのが選挙での公約だったはずです。
 ところが四年前、区長を拝命した途端に態度を変え「前熊本区政を95%継承する」と公言したのです。
 これには今話題の下北沢再開発事業も含まれていて、とうとう3月1日の朝日新聞に「下北沢駅周辺の再開発 都計道路の建設 区長が続行意向」という記事まで載りました。
 
 で、さすがに公約違反がすぎるでしょ!って、ことで選挙前は反保坂ムードがあったわけです。
 
ところがギッチョンチョン、4月23日の朝日新聞に「保坂氏 一部見直しの意向」という記事が載ったのです!

 

 


 世田谷区の下北沢駅周辺の再開発をめぐり、区長選に立候補している現職の保坂展人氏(59)は22日、商店街を分断する都の都市計画道路事業の一部を見直し、次期計画の優先整備対象から外す意向を明らかにした。区長選期間中の異例の表明で、争点になりそうだ。

 

 


 
 わずか1月半の間にまた意見をコロっと変えたわけです。
 こんなのあからさまな選挙対策なのは見え見えで、またいつ何時意見を変えるかわかりません。
 保坂氏のこう言うところが信頼できないワケで、これがこの4年間に渡る区政停滞の原因だったワケです。
 
 さすがにこれで騙される奴はいないだろう、と高を括っていたらナントナント
 早速、丸め込まれた人たちがいて呆れました。
 
 下北沢再開発についてはすでに行政訴訟が起きていてもう何年も争っているようです。
 それが「まもれシモキタ!行政訴訟の会」です。
 
 ところがこの団体、保坂氏が「一部見直し」をちらつかせた途端に保坂支持に回ってしまったようです。あ~あ。
 
 他にもこのニュースでコロッといっちゃった有権者もいたのかもね~。
 またすぐに裏切られても知らないんだからね!
 
 前にも書いたけど私自身はシモキタの再開発には賛成です。
 
 私が許せないのは、保坂氏の区長としてのやり方なのです。
 前回の選挙では当選直後に公約を翻しました。
 今回の選挙では直前になって方針転換を打ち出しました
 今後どうなるかはまだわかりませんが、自らの保身のために政策を平気で変えているようで信用できません。
 「やらない」と公言したことをいきなり「やる」と言い出す。
 かと思えばまた「やめときましょうか」と言いはじめる。
 優柔不断にも程があります。
 世田谷区はまたもやあの“区政停滞の4年間”を繰り返すことになるのでしょうか?
 

 保坂氏を再選させた第三の要因が「“世田谷区議会だより”の発行が選挙日の後だったこと」であります。
 世田谷区議会だよりNo.249には「平成27年度予算に対する会派等の意見」が載っていて、保坂区長に対する痛烈な批判が複数の会派から出ていたのです。
 これがせめて選挙前に配布されていたらもう少し違う結果が出たいたのではないか?と思うのです。
 (「世田谷区議会だより」は新聞の折り込みに入っているので、区内で新聞を定期購読している家庭にはたいてい届きます。予算特別委員会の質疑が3月23日に終わっているので選挙前に配布されていてもおかしくなかったのです。)
 もしや保坂区長が現職の権限で発行を遅らせたのでしょうか?
 
 今回は保坂区長を批判する複数の意見の中から、自由民主党世田谷区議団の意見を一部引用いたしました。
 ちょっと長いのですが我慢してお付き合いくださいませ。

 

 


 
 その後の国や都などとの信頼関係を壊す言動、思いつきや軽率で場当たり的な発言の数々、議会軽視のパフォーマンスは、申し上げるまでもない。
 何より、公約に「人の顔が見える」とのフレーズを掲げながら、いまだに顔を見せていないのは区長自身ではないのか。
 区長の公約に期待した区民をつなぎとめながら、誰に対しても、どのような批判があっても自分を守る口述や言いわけに終始する姿勢こそが保坂区政の本質だ。

 我々は、本庁舎整備や行政改革など、区政の根幹をなす重要課題への区長の決断を再三求めてきた。
 しかし、区長は今でも抽象的な答弁や曖昧な表現を繰り返すばかりであり、常套句である「区民の意見を聞いてから」に至っては、もはや決断の先延ばしの手段だ。
 区民の意見を聞くことは大切だが、区長の区民の意見を聞くとは聞きおくことであり、車座集会や防災塾は単なる自己アピールの場と言わざるを得ない。
 区民の意見を聞くのであれば、何千もの区民の信託を得てこの場にいる我々議員の意見を聞くことから始めるべきだ。

 必要な決断がないまま迷走し続けた4年間だったが、今予算審査の前後に幾つかの決断があった。
 例えば、子ども・子育て応援都市宣言だ。
 戦略もなく打ち出したこの宣言は、区民の過度な期待をあおるばかりの耳を疑う決断だ。

 また、予算審査の最中に思いつきのごとく組織改正を決断した。
 組織は首長の区政運営への姿勢をあらわし予算審査に深くかかわる。
 予算審査の最中の組織改正など聞いたことがない。
 まして、決断の際に区民意見の聴取や議会での十分な議論もなく、そこにあるのはどんな手段を使おうと区長の椅子を守りたいという区民不在の姿だ。
 
 我々は今期4年間、時に基本構想に反対の立場をとりながらも、全ての予算に賛成してきた。
 いずれも苦渋の決断であり、保坂区政を信任したものではない。
 

 区議会第一会派の責任として、区民生活を守ること、一時たりとも区政を混乱させてはならないとの決断に至ったのであり、世田谷を真に成長に導く信念のない区長の姿勢は到底看過できない。

 我々は区政の迷走が暴走に変わる前に、新たなリーダーのもと、世田谷の将来にわたる成長と発展を期し、区民の安全と安心を守る強い決意を持ってその責務を果たす覚悟である。

 

 



 その新たなリーダーは不発に終わってしまいましたが、「選挙の前にこれを読んでいれば保坂氏には投票しなかった!」と後悔している人も多いのではないでしょうか?

あと、主な会派による区長批判をタイトルだけ引用しますね。

 

 


 区長は区政を停滞させることなく区政課題を迅速に解決せよ。(公明党世田谷区議会団)

 区長は住民参加を隠れのみにした区民への責任転嫁はやめよ。(無所属・世田谷行革110番)

 区長は公約違反の責任を認識せよ。(無党派・緑)

 

 


 
 これ以外にも世田谷行革110番の議員さんたちが、保坂区長の「寄附行為」を公職選挙法違反だと訴えています。
 *保坂区長が「公選法」で禁止されている寄附行為をしていたことが明らかに!
 
 これ、マジで認められて、(保坂氏抜きで)選挙のやり直しになってくれればよいのに。
 
 世田谷区民の一人として、もはや区政の迷走が暴走に変わらないことを祈るばかりです。


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