テレビ消しましょうか?

「死ぬ前に裁判起こしたい」との事で地主のAさん(80代男性)を訪問したのですが、かなり深刻な相談なのに大音量のテレビを消してくれません。


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IMG_8150長話となるような内容だったので午後5時に訪問予定を入れてしまったのが間違いでした。

稀勢の里の優勝が掛かっていたそうで、右の耳で地主さんの話を聞き、左の耳は相撲中継・・・





自分、相撲に関して詳しく無いのですが、ホント楽しみにしている方にとっては、譲れない時間帯だったのでしょうね。

注目の取り組みが始まるまで1時間くらいマルチタスク状態でしたよ。


相談の方は、70年以上前から続く親族間の遺恨に金銭が絡んだドロドロ話なのですが、自分的には「許すことも選択肢の一つ」と伝えている状態でした。

ご自分なりに要点整理して下さいと伝え、数ヶ月掛かって出た答えは、「裁判で戦う」でした。

裁判を起こしても金銭が戻ってくる可能性は低いし、精神的にも疲れると思ったので、「そう言う人だったけど許してあげた」的な器の大きさや優しさで接する方が、あの世で理解してもらえるものですと、言い切ってみました。

クマ 「ご兄弟で80歳過ぎているんだから疲れる事は止めておいた方がいいですよ」

Aさん 「クマさんの言う事もずっと考えたけど、あの世ってあるのかな?」

クマ 「Aさん、あると思うから先祖代々のお墓とか家とか守ってるんじゃないんですか?」

Aさん 「どうなんだろう・・・ 昔からそうしてたんだけどね」

クマ 「嫌な事をされたから謝らせたいって理解できますけど、何十年も前の話ってのは難しいですよ」

Aさん 「心から反省して詫びて欲しいんだよ」

クマ 「お金の件も請求するなら証拠を出さないとダメですからね」

Aさん 「お金の件は全部現金だったし、恨みの事は子供の頃からの話だからねぇ」

クマ 「ですよねぇ こう言っちゃ失礼だけど人生最後の時期なんだから無理しないで他の楽しいこと考えましょうよ」

Aさん 「いや、この世にいるうちに一矢報いないと、死ねない」


結局、来月に顧問弁護士の事務所に行って相談してきますが、Aさん長話しをするのは得意なのですが、短い時間に要点をまとめて話す自信がないとの事で、全ての内容を何度も聞かされて知っている自分が通訳として弁護士先生に説明する事になりました。

人生には重たい判断をしないといけない場面が何回もあるものだと思いますが、さんざん引き止めた上で手伝って欲しいというなら仕方ないのかも知れませんね。

さて、本日は別件の重たい案件で家族会議に参加する予定です。

何かと経験させてもらっていますが、仲介者や管理業者の立場より当事者となっている人の方が何倍も大変でしょうから疲れるなんて言えませんね。

ではまた明日


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