母方の祖母は一昨年の秋に亡くなった。

祖父はヘルパーさんに来てもらいながら、一人で生活している。

認知症が少しあるが、生活には支障のないレベル。

 

母方の祖父からは近親姦被害を受けた。

私が小6の時の話だ。

今でもその時の祖父の、猫なで声で名前を呼ばれる時を思い出すとぞっとする。

 

祖父は母方の親族の中では孤立していた。

祖父が何か話し始めると、母と祖母が共謀して話を逸らしていたものだ。

そのたびに祖父は黙り込むのだが、少し経つと祖父はまた喋り出して同じことが繰り返される。

 

幼い頃は、無視される祖父が哀れでならなかった。

でも今は、母や祖母が何故祖父の話を嫌がるかが分かってきた。

 

祖父は私に立ち直って欲しいようで、去年の夏に祖父に会いに行ったときは、メモ書きで色々なアドバイス…というか説教をくらった。

 

言いたいことは分かるのだけれど、といった感じだった。

私はまだ、死なないように生き延びるだけで精一杯だ。

 

 

 

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