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【NHK】種田陽平氏が出演されていた番組を見た【プロフェッショナル 仕事の流儀】

種田陽平氏は映画の美術監督さんだった

いつものように、ジムのランニングマシンでTVをザッピングしていて目に付いた番組でした。冒頭で、キルビル美術監督をされていたとの事で、タランティーノ氏と並んだ写真がディスプレイに表示されたのを見て、一気に興味を魅かれる番組だと思い、スタスタと早歩きをしながら見ていました。

キル・ビル - Wikipedia
wikiを参照すると名前がクレジットされているのがわかると思います


Kill Bill - Trailer - YouTube

キルビルを初めて見た時、海外からみたヘンテコな日本のイメージだなぁと思っていました。あとゴーゴー夕張は可愛いと。
かの世界観の構築に関わった美術監督が日本人だと知らなかったので、とても興味深くなりました。

☆最初からプロフェッショナルではなかった

映画監督の相米慎二氏より美術監督を勧められた種田氏は、出来上がったセットの凡庸さに苦しんだといいます。

自分の思い描いていたものと符合しないけれど、それを一体どうやったら実現できるのかわからなくてガムシャラに仕事をこなして数年経った後に、再び映画の美術監督をした際に、相米氏より「映画の中にお前はどこに居る?」という旨の事を言われたそうです。
心に残らないものをお前が作ってどうなるのか?そこに何の意味があるのか?
おそらく、そういった意味合いで言われていたように思います。

種田氏はショックだったそうです。
僕は、相米氏と種田氏の師弟愛のようなものを感じました。通常の上司と部下の関係であれば、映画の中において美術監督の自己表現をどうこう言わないと思うんですよね。むしろ「裏方に徹しろ!」「自己表現は不要だ!」と言うんじゃないでしょうか。

その後、種田氏は悩みぬいた末、活路が見出されていったそうです。

☆それはスワロウテイル

同世代の岩井俊二監督からの美術監督の誘いだったそうです。
イメージを具現化するため、アジアの各地を歩き彷徨ったそうです。

Suwarôteiru (Swallowtail Butterfly) - 1996, Shunji Iwai ...

映画スワロウテイルは、怪しげなアジアンテイストの世界が見事に構築されています。

種田氏の言葉として、番組中に以下のような内容が表示されます。

  • 常軌を逸しないと人には伝わらない

確かに、常軌を逸しないとますます伝わりづらい世の中だと思うので、僕は同意なのですけれど、そんなチンケな僕の感想はどうでも良くて、この言葉には、常軌を逸して作品に向き合った鬼気迫る男が実際に体感して実感したからこその価値があります。

ニコニコされている種田氏は、とても温厚な方に見えるのですけれど、奥底では燃え滾る熱量を感じさせます。
関係ないですけど、笑った顔はどことなくドワンゴの川上氏に似てるなぁと思いました。

☆その後の番組の進行では

有頂天ホテル美術監督を担当された事や

THE 有頂天ホテル Trailer - YouTube

pafumeのPVのセットの製作を担当した事や

[MV] Perfume 「Cling Cling」 - YouTube

ジブリアニメの背景の監督をされた事がドキュメンタリー映像として流れます

「思い出のマーニー」劇場本予告映像 - YouTube


いずれも、種田氏の拘りをひたすら見せ付けられました。
pafumeのPVセット作成のシーンにて、種田氏の以下のような発言が印象的でした。

  • リアルじゃない。究極に具象化して細部まで作りこむ事で深みが出てくる。

この言葉は僕は理解ができませんでした。
自ら細部まで作りこみ、その後俯瞰で全体的なカタチを見定めた人じゃなければ見えない世界なんだと思います。
種田氏には見えているんだろうと、そのように感じました。

☆最後にプロフェッショナルのお言葉

それは「有言実行」でした。
種田氏がその意味を説明している映像が、以下公式サイトにあります。

番組の最後のカットなのですけれど、番組を最後まで見た人にとってはとても説得力のある力強い種田氏自身の言葉なのだと感じました。


ではでは。

☆蛇足

ジムのランニングマシーンで走ったり歩いたりしていた僕は、番組を見終わり、シャワーを浴びながらふと思った事があります。
それは、数日前から話題になっているパクリバイラルメディアの件なのですけれど、パクる事で確かに金を生み出せる仕組みが世の中には存在しますが、皆がパクり続けてパクる元のコンテンツを作る人が居なくなったら、世の中は一体どうなっちゃうんだろうかというと、明らかにコンテンツを作る力が弱くなってしまうんだと思います。

  • 参考(netgeek)

この記事は削除されました | netgeek

一般的に営業職は目立ちますが、皆営業ばかりしてて、売るもの(コンテンツ)を作る人が居なくなったらどうなるでしょうか?同じく、もの作りがヘタクソになります。

現在、日本は外国に勝てるコンテンツを持っているでしょうか?ちょっと乱暴ですけれど、車とアニメぐらいでしょうか?ITや家電関連では、日本は全く目立っていません。

僕はつくづく、金を生み出すのはコンテンツ又はアイディアしかないと思っています。それは、誰かの下じゃなくて、自分が胴元となって商売をする源泉です。そこを目指すしかないと思ってます。

怪しげなネットビジネスで、MLM(マルチ商法)とかの誘いをしてくる輩がいますけれど、ああいう類は何もコンテンツを生み出して無い上に、儲けが出るかどうかも分からずヘタをすれば詐欺又は犯罪に巻き込まれる可能性もあり、非常にリスキーです。
回すだけで金が儲かるような上手い話は世の中にはありません。仮に存在しても他人には教えません。教えてくる場合には基本的にお金の吸い上げ目的として、ターゲットにされている時です。

ちなみに、大手企業に勤めているから安泰という時代でもありません。放り出されたら、場合によってはキャリア度外視で、自分で商売ができなければ生きていけないかもしれません。


なんとなく生活していると忘れがちなのだけれど、自分で何かを作り出す事はとても大事な事なのだろうと思っています。



ホット・セット 種田陽平 美術監督作品集

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