ガジェレポ!

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『色彩の画家 オットー・ネーベル展』にて、緻密な描写に心を奪われる。

オットー・ネーベル展のイメージ01

ガジェレポ!@gadgerepoです。こんにちわ。

今週末、かねてからチケットを手に入れていたこともあり、京都市中京区 「京都文化博物館」で2018年4月28日〜6月24日まで開催されている『色彩の画家 オットー・ネーベル展』に行ってまいりました。

多才な「表現者」オットー・ネーベル

 

開催終了間際に、やっと見に行くことができた「オットー・ネーベル展」

www.bunpaku.or.jp

 

奥さんがいつの間にやら家族全員分のチケットを入手。「行こう、行こう!」と催促されていたのですが、恥ずかしながら筆者は “オットー・ネーベル” について、知識が全くありませんでした。

一応、芸術系の学校に通っていたんですがね。

と、いうわけでオットー・ネーベル(Otto Nebel)について。

ネーベルは1892年、ドイツ・ベルリンに生まれます。

17歳頃に建築学校を経て、その後建築技師へ。さらに同じ頃には演劇学校にも通い、俳優をも目指します。

しかし、第一次世界大戦が勃発。兵士として前線に送られますがそこでイギリスの捕虜となり、14か月の拘留生活へ。

帰国後の1919年に開校された、美術と建築に関する総合学校 バウハウス(Bauhaus)にて、抽象画家 カンディンスキーや パウル・クレーと交流を深めながら画家として活動。

またその後も、絵画だけでなく俳優業・建築・詩の創作とマルチに展開します。

1933年、ドイツからスイスに亡命し、1952年にはスイス国籍を取得。

1973年に82歳で亡くなるまでに、絵画約2000点・素描4000点以上の作品を残しています。

画家としての初期には、マルク・シャガールの影響による現実的な作品が見受けられますが、細かく短い線を用いたハッチング技法やモザイク技法を使っての抽象画が有名。

とりわけ、1931年に3か月間の滞在したイタリアで作成した「イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)」は、イタリア各都市の色を自身の感覚と体験を基に美しくスケッチブックにまとめた色図鑑で、その後の作品にも大きく影響を与えています。

そんなオットー・ネーベルの回顧展、スイス・ベルンの「オットー・ネーベル財団」の全面的な協力を得て開催されているそうです。

オットー・ネーベル展のイメージ02

 

いつまでも見ていたい、鮮やかな色彩と規則性のある描写が印象的

 

そんなわけで、オットー・ネーベルについての知識もそこそこに、博物館を訪れたわけですが。

見始めた当初は、所在無げに下の娘の相手をしていた筆者でしたが、だんだんと作品に惹きつけられていきます。

その理由は、作品のあまりに手の込んだ「精密で緻密さ」に魅せられたから。

今回、展示作品の一部が写真撮影可能になっており、何枚か写真を撮りました。(ハッシュタグ付きでTwitter、instagramにアップするとプレゼントが!というキャンペーンを開催されているようです)個人ブログに作品写真を乗せるのは気が引けるのですが、緻密さを見ていただくために、一部を掲載させていただきます。

オットー・ネーベル展のイメージ03

 

「ロンド・コン・ブリオ(元気に)」という作品、パッと見は単純な図形の組み合わせの抽象画。

しかし近くで見ると、細かい点や線が何層も重ねて描かれており、気が遠くなりそうな作業量です。

色と形だけで表現する抽象画ですが、ネーベルの精密さ・繊細さによってさらに奥行き・立体感が現れた作品となっています。

こういう「訳のわからない細かいこだわり」が大好きな筆者。これだけでご飯三杯はいけそう。

鮮やかな色使いも相まって、時間が許す限り見続けていたい。そんな気持ちになってきます。

この凄さ・味は写真や図録では伝わらない、ぜひ実物を見ていただきたい!

 

まとめ

 

はじめは乗り気じゃなかったけど、結果大満足だった『色彩の画家 オットー・ネーベル展』
京都文化博物館での開催は6月24日まで。