国益とは何か?安全保障とナショナリズム【ヤンの字雷】 | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム

本日は、ヤン様の寄稿コラム【ヤンの字雷】をお届けします!


今回もなるほど納得のヤン様コラム。

 

グローバル企業やお友達に利益供与する政治家達は、「国益」についてなんと心得る。

 

国益について誤った認識を持つ政治家達が北朝鮮やチャイナとまともに対峙できることはなかろうて。

 

 それではヤン様のコラムをどうぞ! 

 

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『国益とは何か?安全保障とナショナリズム【ヤンの字雷】

 

国会議員の軽い認識

先日、森友学園問題についての維新の足立議員の国会質疑を見ておりました。YouTubeでは足立議員が大人気なようなのですが、私には見るに堪えない国会質疑でした。

彼は質疑の中で何回も「私は、これは国益に反すると思いますよ」と他党の議員の質疑を批判しておりまして、あの軽薄そうな顔と同じく、脳みそも随分に軽いのだなぁと思ったものです。

何故ならば、彼のいう「国益」という言葉が「非常に都合良く使われている、定義のないもの」であったからです。

他党の議員批判に「国益にそぐわない」、自分の発言の色付けに「国益だと思う」、褒めそやすのに「国益に合致する」、しかしその中身はまちまちで国益とは十徳ナイフかなにかの便利ツールなのか?という感じです。

国益とは何なのか?

国益とは書いて言葉の通り「国家の利益」でありますが、この場合の「利益」とは必ずしも金銭を指さないどころか非常に様々な含意があります。

しかし例えば国益を「経済的利益」と捉えた場合、自由貿易は大企業の利益には合致するでしょうが、農家からすると脅威でしょう。

労働市場の流動化も企業にとって短期的な利益はあるでしょうが、労働者にとってはたまったものじゃありません。

このように「経済的利益」とは対立することが非常に多く、一概に「これは国益に沿った経済政策だ」と断定することは中々に難しいはずです。

 

では国会審議での森友学園で時間を費やす、というような事態は果たして「国益を毀損している、もしくは合致している」でしょうか?

この問題での国民への理解を優先するならば「合致している」と言えますし、国会のその他の問題を重視するならば「合致していない」というわけで、これまた断定するのは非常に難しい話です。

 

では国益とは?私が考えるに「安全保障」については「多くの国民の利害が一致する」と思います。

例えば東北大震災を受けての耐震基準の規制強化があったとしたら、これに反対する国民は殆どいないんじゃないでしょうか?

もしくは原発についても同じく「耐震性をあげる」という処置がなされましたが、廃止か継続か?という議論はありえても、安全化に反対する国民はいないでしょう。

安全保障こそが政治の存在意義

政治の存在意義とは現在の様々な問題の利害を調整しながら解決していくことですが、こと安全保障に関してはさらに重要だといえるでしょう。

何故ならば安全保障とは正に「国民が安心、安全に暮らせる国の設計」の話であり、国民の生命と財産を守るという「政治の至上命題」なのですから。

つまり多くの問題や主張も、最終的には「それが国民の安心、安全を守ることにつながるか?」という判断基準で見れば「国益に合致するかどうか?」が大まかに判断できるものと思い割れます。

 

例えばTPPは日本の食料安全保障を脅かすものであった、その1点だけでも「国益に合致しない」と私は思いますし、また緊縮財政もデフレで国民生活を直撃するという意味で「合致しない」、移民ももちろんながらEUなどの結末を見ると、国民生活を脅かすので国益に合致しないとなります。

ナショナリズムと国益の関係

ナショナリズムとは日本語で言えば「共同体主義、国民主義」と言えます。もう少し分かりやすく言えば「チームジャパンで頑張ろうぜ!」というわけでして、チームジャパンのメンバーはチームを守るために必死になるように、ナショナリズムとは国家における安全保障を重視します。

安定した社会、豊かな経済、安全な食べ物や飲み物、自分たちで自分たちの生活や国家を支えられる供給能力、国土への働きかけと発展、外敵から身を守るための軍事力等々。

 

決して冒頭の足立議員の如き軽薄な「ファッション保守」の「小道具」ではないわけです。

また安倍総理もTPPで盛んに「日本の国益を守る交渉をする!」と喧伝しておりましたが、そもそも国益の定義が出来ていないのに言われても・・・という感じです。

一度でも安倍総理はTPP交渉に関して「日本の国益とは○○である」と言いましたでしょうか?

国益の定義すら出来ない国会議員や総理大臣が「国益!国益!」と連呼するさまは、見ていて滑稽であり悲しくなります。

 

日本にとっての「国益」とは何か?一人ひとりが真剣に考えなければなりません。

P.S

足立議員に代表される維新の人たちは、やはり私は好きになれません。なる必要もないのですが。

現在、薬師院仁志先生の著書「ポピュリズム」を読んでおりまして、正に維新は「デマゴーグの悪質なポピュリズム政治家の吹き溜まり」なのだなぁ、といろいろ考えさせられてしまいます。

少しでも健全な「ナショナリズム・デモクラシー(国民主義・民主制)」を取り戻さないといけません。民主制(民主主義)とは本質的に、民衆によって民主制を否定するという事態があり得る、という大きな矛盾点を抱えております。

同時に民衆によってナショナリズムが否定され、グローバリズムに突っ走ることもある、というのはここ20年間の歴史が物語っております。

民主制は間違えることも多々ある、だからこそ「一人ひとりが真剣に向かわなかればいけない」と思いますし、それこそが「真の国益に合致する行為」だと提案して終わります。

 

(了)

 

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