行き過ぎた自由貿易が花粉症患者を苦しめる | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム

「ふるさとを守りたい、子供達の未来を守りたい」様の水曜日のコラムです!
本日は、「行き過ぎた自由貿易が花粉症患者を苦しめる 」というコラムを頂いております!!

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三橋貴明氏は「ブレグジット以降の世界」http://s.ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12256225516.htmlで、『現在の世界は各国(特に先進国)の国民が「グローバル化疲れ(エマニュエル・トッド)」に陥り、
「行き過ぎたグローバリズムの是正」
が始まっています。

もちろん、だからと言って各国が鎖国するわけでも何でもありません。当たり前ですが、究極のグローバリズム(自由主義)と究極の保護主義との間には、無限のバリエーションがあるのです。


各国は、無限のバリエーションのどこかで、「自国に適したポジション」を模索しなければなりません。中庸、あるいは「良識」に基づき、適切な位置を決めるべきなのです。』

と、極めて良識的かつ妥当な主張をされていますが、残念ながら我が国では未だに「自由貿易は善、保護主義は悪」というような認識が蔓延しているのが現状です。


そこで今日は、もはや国民病(私も重度の患者の一人)となっており、多くの日本人にとって身近な問題である花粉症対策と林業という視点から、行き過ぎた自由貿易の弊害を是正する適度な保護主義の必要性について論じていきたいと思います。


戦後、日本国内では木材需要の増加を想定し、スギやヒノキの大規模な造林が進められましたが、その後、木材の輸入が自由化され安価な輸入品に押されその結果、国内の広大な人工林が間伐等の適切な維持管理をされずに放置されたまま成長し、大量の花粉を撒き散らし花粉症の重症化を引き起こしています。林業分野の自由貿易が花粉症患者を苦しめているといっても過言ではありません。


また、林業分野の自由貿易の弊害は花粉症だけではありません。森林荒廃による水源かん養や土砂災害・水害防止機能の低下、農業の鳥獣被害(イノシシ、シカ等)の深刻化、輸入木材に付着した外来生物の侵入などが問題になっているほか、輸出国における無計画な伐採による環境被害も懸念されています。


このまま林業分野の自由貿易の弊害を放置し続けたり、ましてや更なる自由化を進めれば、林業衰退による花粉症をはじめとした国内の諸問題の深刻化のみならず、輸出国の森林破壊による環境被害深刻化が武力紛争や政情不安の引き金となったり、日本を敵対視する過激派勢力が現れ国内や在外邦人に対するテロのリスクが増大することも無いとは言いきれません。


我が国においては、飲食店等における国産材を原料とした割り箸の使用義務化、建物の新築、改築の際の国産材活用への補助金や税制優遇の拡充、関税率引き上げ、外来生物の侵入防止や森林破壊対策などの環境規制強化による輸入量の抑制など、林業分野における適度な保護主義への転換が必要なのは明らかです。


行き過ぎたグローバリズムの是正が世界の潮流となっている今、自由貿易か保護主義かではなく、各産業・品目ごと、経済状況(インフレかデフレか、不況か好況か)、国土条件や安全保障上の事情などに応じて日本に適した貿易や国内産業の保護のあり方を議論し、国民の主権に基づいて決めていくべきなのです。


P.S

愛媛では現在、県がモデル事業を計画するなど林業の担い手確保策として外国人技能実習生受け入れを進めようとしていますが、県産材の需要が増えないなかで低賃金の外国人労働者に依存すれば、賃金引き上げや労働環境改善、生産性向上への投資が疎かになり、花粉症など森林荒廃にともなう諸問題の解決はできないでしょう。知事や議会にはこの方針を撤回し、県産材の需要を増やして賃金引き上げや労働環境改善、生産性向上を促進するために県独自の林業における「適度な保護主義的施策」の検討を始めてほしいものです。


「県民ファーストの県政を求める」
http://ameblo.jp/nyako-0924/entry-12248411038.html


「反グローバリズム時代の国際貢献」http://ameblo.jp/nyako-0924/entry-12219691329.html


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