花魁コスプレなるもの | すみれのキモノ笑う日々

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週末着物ではありますが、着付けに悩みコーディネートに失敗するちょっと笑える着物のお話、日々のアレコレをつづります。

ふとした機会で、こういうものを見つけました。

太夫体験「花姿」


「太夫」というのは京都島原特有の呼称ですが、いわゆる花魁のコスプレを楽しむ観光客向けのサービスです。
豪華な衣装とヘアメイク、写真撮影で16,800円。
お衣装のケアやら人件費を考えるとそういうものかな、と思います。

こうした「花魁の衣装を着て変身してみませんか」なサービスは全国で展開されていて、良く見るとコスプレの趣向も違います。
いわゆる「ド派手成人式」的な花魁(肩を出す・現代的なデザインの着物・金髪ウェーブかつら)もあれば、当時の花魁の衣装(肩は出さない)の質の良さ・豪華さを楽しむものもあるようで、ひとくくりに語れそうにありません。

傾向としては前者のニューウェーブ花魁体験(て言い方していいのかどうかもわかりませんが)の客層は比較的若い方。
そして後者の本格派花魁体験の客層は年齢高め。中には60代以上とおぼしき女性も見受けます。

皆、自分以外の何者かになりたいのだなあ。
何かから解放されたいのだなあ。そこに年齢の差など無いのですね。

ただ一つだけ興味があるのは、こうした花魁コスプレを楽しむ女性たちは、花魁そのものをどう思っているんだろう、ということ。
若い方々はファッションを楽しむ気持ちの方が強いと思うのですが、
どういう生業であったかを知らないわけではない中高年の女性たちがどのような気持ちでトライするのかということになぜか興味がわきます。
逆に、こうした花魁コスプレを嫌う人の意見としては「娼婦の真似をして面白がるなんて」というものもあれば、「本人たちにしてみれば苦しく辛い日々であったものを軽々しく娯楽にはできない」というものもあるようです。

私自身は、コスプレを楽しむのに特に理由は要らないと思っています。
人間だれしも変身願望は持っているもの。女性ならなおさらです。
着物が身近なファッションであればいいと願う一面もあれば、失敗が許されないフォーマルな場もあるし、逆に凝った演出で特別な自分をアピールしたいシチュエーションだってある。
要するにTPOさえ大きくはずしていなければ、自分の金で何をどう着て楽しもうと非難される筋合いはないのです。


上で紹介した「太夫体験・花姿」で

茶道、華道などあらゆる教養を身につけていたとされ
気品あるたたずまい、優雅で美しく可憐さを併せ持つその姿
京都の文化と花街の伝統が生んだ最上級の女性らしさです

という太夫の解説がありました。

うーん。今で言うなら、そんじょそこらの大学生より銀座のママの方が政治経済を知ってるというようなアレですかね。

それに異を唱える気はないのですが・・・何だろう。この違和感。
その無理やりな価値の高め方になーんとなく男性目線が入っているように感じるのは私だけでしょうか。

こと花魁コスプレに関しては、そんなとってつけたようなリクツよりも、
男性を惑わして身代つぶさせるくらい妖艶な自分になってみたい、自分にはその原始的なパワーがまだあるはずだ!
という女性自身のパッションの方が納得できるし信じられます。

ワタクシ自身は花魁コスプレには食指がわきませんが、「いつかガチャピンの着ぐるみを着てみたい」と思っています。
ちょっと違いますか。違いますね。すみません。






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