キッチンのシンクに中くらいの蜘蛛さんが居て、滑って脱出出来ないらしくワタワタやってるのを洗い物するときに見つけて
おおうっ…(ーー;)
となったSuTです
救出作戦開始です
こんな時の為に柄の長いちり取りを購入してたのだ!(←マジ)
しかしキケンと勘違いしてか、なかなかちり取りに乗らない蜘蛛さん
怖くないよ~怖くないよ~
私は怖いよ早くしろっ!(゚Д゚;)
何とか助け出しました
もちろんお外へキャッチ&リリース
ああ…もうすぐ嫌な季節がやって来るのね…
少し前まで制作してたのは某企業様から頂いたマネートレーの制作依頼
ちと詳しく載せて良いのか判断がつかない案件なのでサラッと一回でいくねw
さてこの仕事、大手に頼むには注文数が少ないのでこんな個人に回ってきたんだろうね
最初はただマネートレーの見積りくれと言われただけなのでうちで作ってるマネートレーの写真と見積り出したんだけど、どれもお気に召さずで打ち合わせを重ねることになりました
トレーの形状、サイズ決定
革見本(端切れ)を複数送っての材質、色の選定
注文数と値段の交渉
納期の交渉ets…
あとはうちがちゃんとした事業なのか証明しなきゃならなかったりとかあった
ああそうか、企業としては「趣味でやってます~♪」なんてのに注文したくないわな
証明出来て良かったw
証明できたって事はSuTは“自称”ではなく世間的にも認められてるんだね驚いた(←おい)
こういうビジネスのシビアなやり取り久しぶりに味わいましたよ
広告代理店辞めてからは緩い感じで仕事してるからなぁw
勉強になったし身が引き締まりました
さて本題のトレーだが
こういうのだったら芯材要らんくて簡単だし納期も予測しやすくて制作期間も短いのだけどね
ご希望はこういう手作り感のあるものではなくちゃんとした(?)製品
芯材に革貼り付けて立体成型する感じのやつ
わかる?w
何度か打ち合わせを重ねるとあちらに「これ!」っていう具体的なマネートレーがあることがわかり、革もうちの在庫じゃダメで発注、サイズも指定されたので芯材から自分で制作することになりました
これは時間がかかる…(ーー;)
作業工程は
革、芯用材料発注→ロゴ刻印データ制作、刻印制作発注→芯材制作→レザクラ
となる
ね?どれもこれも時間かかるでしょ?
でも企業様はなる早希望
キャー(;゚∀゚)
さあやるぞ!
しかし芯材の制作は割愛するごめん
なんせレザークラフターとしては異素材だし、屋外作業(くっそ寒い!)、素材的に時間との勝負、重装備で動き難い、納期短い
で全く余裕無かった( ´△`)
でもゼロからの成型なので結構制作日数も要るのです
そこは察して欲しいクラフターの心情w
芯材が出来たらレザクラ開始だ
お見せして良いものか分からんので写真は載せないけど、まず先に切り出した革のトレーの真ん中へドドン!と大きくご指定のロゴマークを捺してから
芯材の上下に革を貼り付ける
見ての通り芯材が立体的になってるので、革の可塑性を生かしてシワの無いように貼り付ける
今回使用した革はエルバマットのpapaya
ハリのあるブッテーロと違って柔らかな革ではあるが、オイルが多く含まれてるのでまず水が入りにくい
色落ちも気になるのでここはウォーターフォーミングは避けました
しかしそうすると革が伸びにくい
限りある可塑性の中で限界を見極めながらしっかり隙間の無いように芯材に貼り付けるのはなかなかしんどかったやい
貼り付けが終わったら外周の縫い
もちろん手縫い
縫い終わって糸の長さバッチリだと何か嬉しいよねw
入り組んだ形状では無いので縫い作業は楽なんだけど、単調な作業が永遠と続く
横でテレビつけたりイケイケなBGMかけたり気を紛らわせながら作業w
全て縫い終わったらはみ出た下の革をトリミングしてコバ(断面)を合わせ
キッチリ磨く
大した量じゃないけどそれなりに大変
エルバマットは芯通しの革じゃない(芯まで染色されてない)のでコバには染まってない部分が出てきてしまう
それが見えるのもSuTは好きなので普段はそのままにするのだけど、今回はコバにも色入れました
完成だー!!
全容はこんな感じ
真ん中に捺してあるロゴはお見せしたらアカンかもなのでモザイクったよ
実はお客様から見本として以前使われていたマネートレーをお借りしていたんだけど、並べて比べると笑けるほど高級感が違うのだ
それはもちろん素材の革がイタリア高級レザーであることも大きいのだけど
手縫いの重厚感、コバの処理などクラフターとしてのこだわりみたいなものがちゃんと活きていることが実感出来て嬉しかったりもしました
以上マネートレーでした!