7月4日のアメリカ独立記念日は、日中は小雨のぱらつくあいにくのお天気でしたが、その日のお昼過ぎ、リバティーステートパークへ向かう前に、ハドソンリバー沿いにもちょっと立ち寄りました。アメリカの独立記念日の由来でも少し紹介しましたが、1780年に、アメリカ独立戦争の援軍としてフランスからLafayetteを乗せてやってきたという当時の戦艦 Hermione を再現すべく、フランスで長い年月をかけ造られたレプリカ版Hermioneがこの日ニューヨークにやってきていたのです。ニューヨーク湾、ハドソン川をパレードするというのでどんなものか見に行ってみました。
ニューヨークの消防団の船が、先頭に立ってHermioneのパレードを誘導しています。
アメリカの独立の動きに感銘を受けたフランスの大金持ち貴族のLafayetteがはじめてアメリカを訪れたのは独立戦争の真っ只中の1777年。当時19歳だったそうですが、すぐにベンジャミン・フランクリンや、ジョージ・ワシントンらの信頼を得て、将軍として活躍するようになったそうです。しかし、戦況は芳しくなく、フランスへ戻り王様に援助を掛け合います。再びアメリカに戻ってきたのが1780年。その時、Lafayetteは、Hermioneと呼ばれる船に乗ってやってきたそうで、その頃ニュージャージーのモリスタウンを拠点にしていたワシントンの下に駆けつけ、援軍の約束を取りつけたことを報告をし、ワシントンが涙したという話もあるそうです。その後、独立戦争のアメリカの勝利を決定づけるBattle of Yorktownでも、ワシントンと共に活躍し、その後、本国のフランス革命の際にもフランス人権宣言を起草するなど活躍しました。フランスでの晩年は不遇だったようですが、アメリカからの感謝は強く、国賓としてアメリカを旅したり、ジョージ・ワシントンとも長年深い友情で結ばれていたそうです。2002年にはアメリカの名誉市民が与えられたほど、とても尊敬されている人です。
Hermione号、よくみると、ちゃんと船員さんたちがいます。ちょっと海賊船のよう?!
独立記念日だったこともあり、個人のヨットもたくさん川に出てきていました。Hermione号を一目見にやってきたのかもしれません。
小さい船に囲まれながら進むHermione号。
フランスで17年もの長い年月をかけ18世紀の戦艦、LafayetteのHermioneを再現し、アメリカにやってくるというHermione2015のプロジェクトは、もちろんアメリカのニュースでも取り上げられていました。
Hermioneは、今後、こんな予定になっていて、ロードアイランドのニューポートやボストンなど、その後カナダにも立ち寄り、フランスへの帰路につくそうです。
マンハッタンからハドソンリバーを越えた対岸のジャージーシティにはマンハッタンからも良く見える存在感のある時計、コルゲイトクロックがあります。
カモメもごきげんに歌っています。
この日の目的地、リバティーステートパークへと向かいます。ライトレールという路面電車が住宅街の中を走っていてのどかな雰囲気です。
この日は、Stony Hill Farmという農家がやってきていて、野菜の直売が行われていました。
そういえば、アメリカンチェリーの季節ですね。
綺麗な生しいたけまで売ってます。
こちらはMorris Canal Parkです。この日はちょっと残念な天気でしたが、お天気がいい日にはマンハッタンのビューを見るのに最高の場所です。マンハッタンの中にいると決して見えない景色です。
リバティステートパークの北側には昔、鉄道が主力となる前の時代、ピッツバーグとニューヨークエリアを結ぶ石炭と鉄の通り道であった運河、Moris Canalの出入口だったそうです。現在は、Liberty Harbor Marinaがあり、たくさんのヨットが停泊しています。独立記念日の日は多くの人がパーティをするため、かわいい飾りつけがされている船があちらこちらにみられました。
ヨットの停泊所では、みんなJuly 4thを祝うパーティで、とてもにぎわっています。花火の前には出航するヨットやボートもありそうです。
このあと訪れたのが、リバティーステートパーク、のんびりとした時を過ごし、アメリカ独立記念日のメインイベント、迫力の花火を楽しみました。