角川から今年が大映創立75周年なので、それを記念して年末に「大映女優祭」の開
催が発表されました。また「大映女優祭」に先立ち6月24日~7月14日には「おとなの
大映祭」がそれぞれ角川シネマ新宿で開かれるそうです。我々大映OBにとって嬉しい
やら懐かしいやら我々の手で行えなかった淋しさなどなど複雑な面もありますが、何ら
かの形でご協力したいと思っています。
そのポスターを見て一寸ばかり驚いたのは、メイン写真に江波杏子を使用していること
です。当時の代表的な女優さんである京マチ子、若尾文子、山本富士子、叶順子、高
橋惠子、渥美マリなどの皆さんではなく、現在も活躍している彼女ですから、よく考えて
みると妥当なのかもしれません。
江波杏子のお母さんが戦前に東宝女優だったことから、自分も女優になりたいと、年齢
をサバ読んで大映のニューフェースに応募してきた十六歳の高校生が彼女でした。
日本人離れしている美貌とニヒルな風貌で、どんな役にも似合うという女優さんではな
かったけれど、特に悪女が似合う子として活躍していました。
その当時は、ヤクザ映画やお色気作品が巾をきかせ、東映の藤純子の大活躍に大映
も腕をこまねいていては駄目だと、「女賭博師」を製作することになり、会社は若尾さん
に出演してもらいたかったのですがスムースに運ばず、彼女が抜擢されて「女賭博師」
から「新女賭博師・壷ぐれ肌」まで、17本が製作されるという人気シリーズとなりました。
彼女もキャンペーンなどで、福岡にはよく来ていますが、来福時の彼女を先日発見され
た8㎜フイルムに残されていて、とても自然な日常の表情が見受けられますのでご紹介
します。
↑ 記者会見のスナップ、向かって左は私です。
↑ 現在の江波杏子さん。
電話をかけているお写真は
とても現代的な感じで、瑞々しい雰囲気がします
この写真は本当に貴重なものですね
江波さんはstyleを持っていて
かっこよく頼もしく、Indepent woman
な感じがします
最近はユーモラスな役どころも多く素敵です
江波杏子、藤純子さん、梶芽衣子さんの
飄々とされた雰囲気が大好きです
難しい役どころを凛と表現して
その後もご自分のstyleで活躍をされて
とても共感しています
江波杏子さんですm(_ _)m
最近の彼女は、江波杏子ならではの役柄を演じていて、私も好感を
持っています。
濃い役柄はイメージが定着して
スーパーマンではないですが、そのあとが
いろいろ大変であったりしますね
それでもお三人の女優さんは
確立されながらも、すっとほかの役柄に
自然にシフトされていて素晴らしいです
当時の会社は、俳優さんの役柄が前後してWらないようにとか、イメージが
崩れないようになど、伸ばし方に神経を使ったものです。最近の起用法とは
随分違っていたと思います。