「状況への不安感反映」との声も
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が8月20日夜の労働党中央軍事委員会非常対策会議を招集して以降、公の場から姿を消している。
金正恩氏は24日に行われた金正日(キム・ジョンイル)元総書記の先軍政治を称えるための「先軍節」行事にも出席しなかった。今回の韓国に対する地雷による挑発を指揮したとされる李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長と金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長も20日の中央軍事委員会会合以降、姿を見せていない。
北朝鮮は南北高官協議以降、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長、金養建(キム・ヤンゴン)労働党書記(統一戦線部長)をメディアに出演させ、南北合意に対する立場表明を行った。南北がにらみ合う重大局面で、金正恩氏が1週間も姿を見せないことをめぐっては、現在の状況に対する不安感の表れではないかとの見方が出ている。
北朝鮮の指導部内部でも地雷と砲撃による挑発と南北協議に関する否定的な評価が少なくないとされる。北朝鮮は今回の地雷による挑発で、韓国軍による拡声器放送再開という強硬措置を予想できなかったとみられる。準戦時状態を発表し、緊張を最高レベルにまで高めるカードを切ったが、北朝鮮が狙った韓国内部での対立は起きなかった。むしろ米軍のB2爆撃機などが韓半島(朝鮮半島)に急派される事態を招いた。
北朝鮮は今回、電撃的な高官接触提案と「マラソン交渉」で「拡声器放送中断」という火消しに躍起になった。しかし、結果的に「最高の尊厳」である金正恩氏のメンツが傷つけられた。北朝鮮内部でも、地雷挑発で始まった「対南撹乱(かくらん)戦術」が失敗に終わったとの評価が出ているもようだ。
一部には今回の挑発を主導した軍部、対南工作担当者の責任追及があり得るとの見方もある。
キム・ミョンソン記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年8月28日記事抜粋
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が8月20日夜の労働党中央軍事委員会非常対策会議を招集して以降、公の場から姿を消している。
金正恩氏は24日に行われた金正日(キム・ジョンイル)元総書記の先軍政治を称えるための「先軍節」行事にも出席しなかった。今回の韓国に対する地雷による挑発を指揮したとされる李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長と金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長も20日の中央軍事委員会会合以降、姿を見せていない。
北朝鮮は南北高官協議以降、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長、金養建(キム・ヤンゴン)労働党書記(統一戦線部長)をメディアに出演させ、南北合意に対する立場表明を行った。南北がにらみ合う重大局面で、金正恩氏が1週間も姿を見せないことをめぐっては、現在の状況に対する不安感の表れではないかとの見方が出ている。
北朝鮮の指導部内部でも地雷と砲撃による挑発と南北協議に関する否定的な評価が少なくないとされる。北朝鮮は今回の地雷による挑発で、韓国軍による拡声器放送再開という強硬措置を予想できなかったとみられる。準戦時状態を発表し、緊張を最高レベルにまで高めるカードを切ったが、北朝鮮が狙った韓国内部での対立は起きなかった。むしろ米軍のB2爆撃機などが韓半島(朝鮮半島)に急派される事態を招いた。
北朝鮮は今回、電撃的な高官接触提案と「マラソン交渉」で「拡声器放送中断」という火消しに躍起になった。しかし、結果的に「最高の尊厳」である金正恩氏のメンツが傷つけられた。北朝鮮内部でも、地雷挑発で始まった「対南撹乱(かくらん)戦術」が失敗に終わったとの評価が出ているもようだ。
一部には今回の挑発を主導した軍部、対南工作担当者の責任追及があり得るとの見方もある。
キム・ミョンソン記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年8月28日記事抜粋