まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

はるばる来たぜ北朝鮮

2018-01-24 | 北米映画 08~14
  アカデミー賞のノミネーションが発表されましたね!
 だいたい順当な結果でしたが、ちょっとした番狂わせもありました。私が残念なのは、ジェームズ・フランコとアーミー・ハマーの落選。フランコはゴールデングローブ賞を受賞し、作品も好評だったので候補入りすると信じてたのですが。セクハラ問題のあおりを受けたのでしょうか。アーミーも、ティモシー・シャラメに勝るとも劣らぬ好演だったのにな~。「スリー・ビルボード」のマーティン・マクドナー監督の落選もショック。みんな大好きなクリストファー・ノーラン監督より、私はマクドナー監督の作品を高く評価してるんですよね~…
 候補にあげられた作品は、どれも面白そうだし、いい役者がそろってるので早く観たい!特に「スリー・ビルボード」「シェイプ・オブ・ウォーター」「レディ・バード」「ファントム・スレッド」「ウィンストン・チャーチル」は絶対に観に行きます(^^♪3月の授賞式も楽しみ!

 「The Interview」
 タブロイドトークショーの司会者デイヴとプロデューサーのアーロンは、北朝鮮の悪名高き支配者である金正恩が、デイヴの大ファンであることを知り、インタビューをオファーし快諾される。CIAから金正恩暗殺ミッションを背負わされながらも、二人は意気揚々と北朝鮮に乗り込むが…
 ジェームズ・フランコ、ゴールデングローブ賞受賞おめでと!受賞作“The Disaster Artist”でも共演してる親友セス・ローゲンとは、「スモーキング・ハイ」などコンビ作が多いフランコさんですが、この映画は日本では未公開のまま、DVDスルーさえされてません。あまりにも北朝鮮と金正恩を愚弄した内容に、国際問題にまで発展したり、サイバーテロが起こったりと、日本でも話題になったことをご記憶の方も多いのではないでしょうか。

 確かにこの映画、北朝鮮と金正恩をおちょくり過ぎ。北朝鮮に好意的とは決して言えない日本人でさえ、これいいのかな~?ひでえな!と引いちゃうほど、バカにしまくってます。北朝鮮の脅威を常に身近に感じ、その動向や情勢に詳細にならざるを得ない日本人と違って、遠く離れた場所で俺たち最強を自負しているノーテンキで無知なアメリカ人にとっては、金正恩はヒトラーやフセイン、ビンラディンと同じ単なる悪者。問答無用にやっつけちゃえ!な軽~いノリ。そう、この映画、ただのバカ映画なんです。北朝鮮をリサーチし尽くして作った!みたいな知識人ぶった皮肉とか政治的・社会的メッセージなど露ほどもなく、悪趣味でオゲレツでハイテンション、自分たちの先入観と偏見だけで作った、良くも悪くもアメリカ人気質丸だしなバカ映画、なので、こんなのが国際問題化?!と騒動が馬鹿らしく思えて仕方がありません。

 北朝鮮といえばな軍人や喜び組、子どもといったお馴染みな人々が、滑稽で過激なキャラとして大暴れしてます。特に将軍さまのためにパフォーマンスする子どもたちがヤバすぎます。冒頭のアメリカへの口汚い罵倒ソングを、にこやかに歌う少女が笑えた。最&高にコケにされてるのは、もちろん将軍さまご本人。超おバカキャラ!ご本人が見たら当然激怒ですが、おバカすぎてオチャメでもあって、実際の将軍さまよりはるかに可愛い好人物になってます。下品で軽薄なアメリカンカルチャーが大好きで、デイヴと意気投合してマブダチになる将軍さま。デイヴと一緒に戦車でドライヴしたり、歓び組をはべらして乱交パーティetc.この映画みたいな将軍さまだったら、北朝鮮はもっとまともな国になったのでは?でも結局は危険なキ◯ガイとして成敗されちゃうんだけど。悲惨だけど滑稽すぎる最期も、バカすぎて笑えます。英語ペラペラな将軍さまでしたが、実際の金正恩もスイスに留学してたので、語学は堪能なんだろうな。

 あと、これでもか!な下ネタも、乙女淑女には耐えられないでしょう。私は大好きく、くっだらねぇ~!と大笑い。ホラー顔負けなグロい血しぶき、血まみれシーンも酷すぎて笑えた。修羅場と化したモニター室での指の食いちぎり合いとか、結構ツボでした。
 デイヴ役のジェームズ・フランコの、はっちゃけ過ぎなバカ演技ときたら!

 この映画でも、隠しようがないほどイケメンなフランコ氏なのですが、やってることは日本のお笑い芸人でも躊躇するオゲレツ演技。終始ラリってるみたいなアヒャヒャっぷりです。イケメン崩壊な顔芸も強烈。すごく楽しそうで、地でやってるとしか思えぬほどの自然体。すっかりバカ俳優になってしまったフランコ氏ですが、せっかくの男前がと惜しくもあります。たまにはまた二枚目役をやってほしいかも。

 この映画の監督とアーロン役を兼任したセス・ローゲンは、フランコ氏より年下とは思えぬほどおっさん。アヒャアヒャと無茶ぶりをしてくるフランコに、狼狽困惑しながらも従うローゲン、というのが基本だったのですが、二人の親密さも演技を超越してました。この二人のコンビ作は、仲の良すぎる男同士の親友以上恋人未満な関係、というのも重要なテーマなのかも。

 デイヴのトークショーに出演する有名人として、エミネム、ロブ・ロウ、ジョゼフ・ゴードン・レヴィットがご本人役で出演。しかもみんな、とんでもないぶっちゃけカミングアウト!突然俺はゲイだと告白するエミネム、おもむろにヅラを外してハゲ公開のロブ・ロウ。日本ではありえない悪ノリです。フランコ&ローゲンのコンビって、悪ふざけばかりしてる慶應や早稲田の大学生とカブるんですよね~。お勉強はできる金持ちのバカ息子、みたいな。いい年してみっともないと眉をひそめる反面、そういうキャラを貫いてほしいと願ってもしまいます。

 ↑ゴールデングローブ賞受賞、おめでと!同時に、セクハラ糾弾されピンチでもあるフランコ氏。あんまり下半身が元気すぎるのも、やっぱよくないですね~…不品行が祟って、オスカーではシャットアウトされてしまいました。いい年なので、そろそろ落ち着きましょうよフランコさん!

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4 コメント

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Unknown (pu-ko)
2018-01-26 01:48:29
フランコ君オスカーノミネートならず残念でしたね。
今回はセクハラは絶対ダメな風潮だからなぁ。
相変わらずいらんもん出してたし(笑)
これに懲りて、そのあたりは少し落ち着くのがいいかもですね。
マクドナー監督も残念。同じくノーランよりマクドナー派です。

でもって、この映画、そんなに北に遠慮するほどのもんか?って思いますよね。
世界が腫れ物に触るがごとく扱うものだから、北の将軍様は映画公開当時よりお調子に乗ってます(汗)
なんちゃないおゲレツおバカ映画として普通にDVDも出したらいいのに。
マンセー! (松たけ子)
2018-01-26 21:43:45
pu-koさん、こんばんは!
悪い予感は的中!フランコ、やっぱセクハラ糾弾が祟って、オスカー落選でしたね。ケイシー・アフレックも今年のプレゼンター辞退したし、セクハラの魔女(男?)狩りが吹き荒れてますね~。身に覚えがある、叩けばホコリが出そうな男、ハリウッドにごまんといそう。戦々恐々でしょうね~。セクハラを責めるのはいいけど、才能まで潰してしまうのは映画界の損失にもなりますね…フランコさんも、これを機に大人になって!
ノーラン監督の良さが解かんない、なんて言うと、意識高い系の映画ファンの方々に怒られるので、あまり公言しないようにしてます(^^♪でもマクドナー監督の映画のほうが好き!
オリンピックでも北に忖度してるみたいですね~。イヤ~な感じの、つまんない五輪になりそう。
Unknown (ikuko)
2018-01-29 11:46:15
やっぱDVDスルーさえされなかったんですね~。
これめーっちゃ見てみたかったのに残念です~。
それにしても、フランコさんそんなコトになってたのですか~。
映画界も嵐が吹き荒れてるなあ・・・。
フランコ絶体絶命 (松たけ子)
2018-01-29 21:05:55
ikukoさん、こんばんは!
そうなんですよ、いまだにDVDスルーさえなし。おバカ映画ファン、フランコファンは絶対楽しめるんだけどな~。
フランコさん、オスカー候補確実と言われてたのに、明らかにセクハラ問題のせいで落選…ケイシー・アフレックへの非難も再燃。差別もセクハラも悪いことだけど、清く正しく生きないと糾弾されたり抹殺されそうな世の中の動きが、窮屈で恐怖です…

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