ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

やっぱり違う

2014-10-21 07:22:42 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「やっぱり違う」10月16日
 『保育団体を結集 自民「連盟」発足 会長に谷垣氏』という見出しの記事が掲載されました。記事によると、『自民党を支持する保育団体を束ねる政治団体「保育推進連盟」の設立大会が15日、自民党本部で開かれた』ということです。さらに、『連盟側には、保育政策充実のため予算要望などを一元化して影響力を強める狙いがある』とも書かれています。
 今、幼保一元化が進められています。私はこの問題について、幼稚園と保育園の位置づけの違いなどの面から、疑問を呈してきました。しかし、推進する立場の方からは、どちらも幼児を対象としていることから、本質的な違いはないという発想に基づく発言しか聞こえてきませんでした。実際に幼児を抱える保護者たちも、保育所不足の解決策として、とにかく我が子を一定期間預かってくれる場所がほしい、ということで、幼稚園と保育園の違いには関心を払ってはいませんでした。
 でも私は、今回の記事を見て、やはり幼稚園と保育園は違うという思いを強くしました。幼稚園は学校教育法に定められた学校です。もし、学校団体が自民党支持を決めて「連盟」を作ったとしたらどうでしょうか。おそらく、教育の中立を損なうという批判が嵐のように巻き起こるはずです。いくら私立校の団体であっても、です。
 政治家の側でも、批判を恐れ、学校団体を支持団体として組織するようなことはしないでしょう。それなのに、今回の記事は淡々と事実を伝えるのみで一切批判めいた記述はありません。もちろん、私も批判するつもりはありません。ただ、教育機関である幼稚園と保育機関である保育園はやはり異なる組織であると思っただけです。
 私は基本的に保守はであり、長年自民党支持者でした。ですが、我が子を私立校に通わせていたとして、その学校が自民党の支持団体に加わっていたとしたら、やはり「偏向教育」を懸念します。まして、もし、共産党や社民党の支持団体に加わっていたとしたら不快感をもつでしょう。
 今、幼児を抱えている保護者の多くは切羽詰まった状況だと言われています。目の前の空きがある保育園が、自民党支持団体に加盟しているからといって入所を諦めることはできないのです。でもそれが教育の中立や思想信条の自由に抵触するとは考えられていないのですから、やはり、保育園と幼稚園は違うものなのです。

 

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