トランジション・テイ―ム(TT)組織の遅れ:
マイク・ウルフ氏(Mike Wolff)の新作「炎と怒り」がアメリカでトランプ政権からの「嘘ばかりだから」との出版差止請求をものともせずに、5日に出版日を9日から繰り上げて出版を敢行して即完売だったと報じられていた。文中には「当選すると思っていなかったトランプ氏はその当選を聞いて幽霊のような顔をしていた」とある。
この報道を知って思い当たることがある。それは、このトランプ氏当選と聞いてYM氏が語っていたことだった。話は少し遡るが、一昨年中に彼が21世紀パラダイム研究会で「トランジション・テイ―ム」(政権移行準備テイ―ムのこと)を語っていたのだった。それは「アメリカでは政権が変われば閣僚は言うに及ばず、中央官庁の幹部級は全て、合計で3~5千名が入れ替わるので、その対策の為のテイ―ムは各党の候補者に決まった時点で結成されているのが常識である」との内容だった。
ところが、トランプ氏は当選が決まった時点でもTTが完全に組織されていなかったことが報じられていたのだった。YM氏は「それはあり得ないことだ。閣僚だけではなく、ワシントンDCの中央官庁の実際の権限を持つ幹部級は全て前大統領の息のかかった者たちなので、全て入れ替えねば政権の運営が円滑に行かなくなる」とあらためて指摘したのだった。
米国の政権や政界の事情には明るくない私にも、トランプ氏は本当は当選するとは期待していなかったので、TTの準備を怠っていたのではないのかとすら考えさせられたのだった。11月に当選して翌年の1月20日までに数千名の候補者を集めるだけでも至難の業だろうし、一民間の不動産会社のオウナーがどれほど政界・財界・官界に人脈を築いてあるかという大問題である。
果たせるから、大統領就任後間もなく1年が過ぎようとしている時期でもワシントンDCでのトランプ政権体制が整っておらず、韓国駐在の大使だってつい先頃任命されたという事態だ。矢張り、YM氏が指摘した通りでTTの組織が遅れていたのは明らかだったと言えるようだ。
そこに、トランプ大統領の腹心だったはずのステーヴン・バノンが政権の内情を暴露したようなことを語り、それをマイク・ウルフが1冊の本に纏めたとなれば、発売即完売となったのも不思議ではない。
私はそういう出版の問題よりも、トランプ氏がTTを組織し終えずに立候補していたという事実(だと思うが)の方に興味も寒心もある。YM氏はアメリカでは未だ候補者に選ばれる前に、TTの組織に取りかかるものだと理解されていると述べていた。即ち、要点は「それにも拘わらずトランプ氏は・・・」という点である。
マイク・ウルフ氏(Mike Wolff)の新作「炎と怒り」がアメリカでトランプ政権からの「嘘ばかりだから」との出版差止請求をものともせずに、5日に出版日を9日から繰り上げて出版を敢行して即完売だったと報じられていた。文中には「当選すると思っていなかったトランプ氏はその当選を聞いて幽霊のような顔をしていた」とある。
この報道を知って思い当たることがある。それは、このトランプ氏当選と聞いてYM氏が語っていたことだった。話は少し遡るが、一昨年中に彼が21世紀パラダイム研究会で「トランジション・テイ―ム」(政権移行準備テイ―ムのこと)を語っていたのだった。それは「アメリカでは政権が変われば閣僚は言うに及ばず、中央官庁の幹部級は全て、合計で3~5千名が入れ替わるので、その対策の為のテイ―ムは各党の候補者に決まった時点で結成されているのが常識である」との内容だった。
ところが、トランプ氏は当選が決まった時点でもTTが完全に組織されていなかったことが報じられていたのだった。YM氏は「それはあり得ないことだ。閣僚だけではなく、ワシントンDCの中央官庁の実際の権限を持つ幹部級は全て前大統領の息のかかった者たちなので、全て入れ替えねば政権の運営が円滑に行かなくなる」とあらためて指摘したのだった。
米国の政権や政界の事情には明るくない私にも、トランプ氏は本当は当選するとは期待していなかったので、TTの準備を怠っていたのではないのかとすら考えさせられたのだった。11月に当選して翌年の1月20日までに数千名の候補者を集めるだけでも至難の業だろうし、一民間の不動産会社のオウナーがどれほど政界・財界・官界に人脈を築いてあるかという大問題である。
果たせるから、大統領就任後間もなく1年が過ぎようとしている時期でもワシントンDCでのトランプ政権体制が整っておらず、韓国駐在の大使だってつい先頃任命されたという事態だ。矢張り、YM氏が指摘した通りでTTの組織が遅れていたのは明らかだったと言えるようだ。
そこに、トランプ大統領の腹心だったはずのステーヴン・バノンが政権の内情を暴露したようなことを語り、それをマイク・ウルフが1冊の本に纏めたとなれば、発売即完売となったのも不思議ではない。
私はそういう出版の問題よりも、トランプ氏がTTを組織し終えずに立候補していたという事実(だと思うが)の方に興味も寒心もある。YM氏はアメリカでは未だ候補者に選ばれる前に、TTの組織に取りかかるものだと理解されていると述べていた。即ち、要点は「それにも拘わらずトランプ氏は・・・」という点である。