新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月19日 その2 5月18日のPrime News

2017-05-19 08:13:04 | コラム
トランプ大統領対アメリカメデイアの対立:

昨夜は折角巨人がヤクルトに負けてしまうであろう野球の中継を犠牲にしてまでも、これを採り上げたPrime newsを見ておりました。幾つか痛感したことがありました。順序不同で並べてみます。

トランプ大統領の「親父感覚」:
先ずはデーブ・スペクターだったかが「トランプ氏は自営の不動産業者の長だったから何でも自分の思う通りになっていた経営から離れられずに、大統領になっても自分の思う通りに振る舞っても良いのだと考えて行動しているようだ」から。

それだけではないと思いますが、朝令暮改式且つ衝動的に言うこともやることも変わってくるのも、そう思えば不思議ではないだろうということ。彼のやることの中には良いものもあるので、一概に「駄目な大統領」と決めつけるのは当たっていないとも言えるでしょうか。

そこで思い当たったことがあります。それは我が国の紙流通分野には以前は「~洋紙店」と名乗っていた紙屋さんには圧倒的に個人経営が多く、「親父」(=社長)が絶対的な権限を持って経営していました。だからと言って親父が専横な振る舞いをする訳ではありませんが、社員たちは親父に絶対服従で命令に逆らうことなどあり得ない世界です。

私は就任以前からトランプ大統領を見ていて「親父的感覚の持ち主だ」と思ったことが何度かありました。それが良いか悪いかよりも、彼がその感覚のママで大統領になった場合にはそれこそ、以前にアメリカの元同僚が指摘したように"disaster"になりはしないかとも考えてはいました。

だが、大統領にでもなれば、側近や閣僚たちの進言やブリーフィングを聞き入れて変わっていくこともあるだろうとも何となく期待していました。だが、デーブ・スペクターは「全く聞き入れておらず、自分の思うがママに行動するのでそれが衝動的に見える」としてしていましたが、それ即ち「親父的感覚」の表れだと思うのです。

渡部恒雄氏:
一見何処かの大新聞の大経営者を思わせる氏名ですが、笹川財団の方でした。この方は以前にも登場されたと思いますが、スペクターに刺激されたのか、かなり思い切った発言をされ批判すべきはズバリと言われていたのが印象的でした。

古森義久氏:
彼は私が最も信頼するに足るジャーナリストの一人だと思っております。彼は暴走気味の発言をするスペクターを笑って受け止めるかと思えば宥めたりしていました。そして結論的に「あんたは民主党派だから」と言って止めを刺しました。

私は小森氏がトランプ大統領は弾劾されるまでには至るまいと言われましたが、その通りかとは思います。また、トランプ大統領はニクソンのように弾劾される前に辞任するような人物だとは思っておりません。

私はスペクターはそれほど奇矯だとは思いません。彼がアメリカ人であり、アメリカ国内での色々な情報をつかむ能力は我々外国人とは比較にならないと思っておりますので、彼の極端とも思える発言も「聞いておく必要がある一部の意見だ」と思うようにしております。

マスコミ批判:
気になったのは相も変わらぬマスコミの誤訳。小森氏が指摘してくれたので安心しましたが、特別検察官だかに任命されたMueller(私はこの綴りを見た瞬間にミューラーと読みましたが)は"special council"だったのです。私はてっきり"special prosecutor"だと思っていました。大間違いの訳でしょう。小森氏が指摘したように"council"では検察官ではありません。私は改めて毎度のようなマスコミのfake newsを非難したいのです。

ここでも明らかになったことは、如何にネット時代でその州に住んでいなくてもNYタイムスやワシントンポストが読める時代になったとは申せ、両紙とも(何度も指摘しましたが)限られた地域の新聞でアメリカ全土で読まれている訳ではなく、アメリカ全体の世論を形成していないことが、この番組でも(そういう意図ではなかったでしょうが)指摘する結果でした。

鳩山由紀夫元総理がワシントンポストに"loopy"と揶揄された際に、マスコミはワシントンポストが恰も全国紙でこのニュースが全米に伝わったかのように報じました。それが真実か否かをオレゴン州に住む知人に確かめたところ「知りません。私はオレゴン州に住んでいます。ワシントンポストなど読む訳はないと貴方は承知しているでしょう」と厳しく批判されたのでした。

番組全体の結論的な感想では非常に勉強になった時間で、如何にトランプ大統領が危なっかしい政権運営をしているようだと見られていることを改めて学びました。



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